KING AMUSEMENT CREATIVE | SONIC BLADE

 
 
 
 今年の1月に発表され、ファンに衝撃を与えた活動休止宣言。そのラストリミットである4月30日、東京・原宿にあるライブハウス『表参道FAB』で『どうなる!? can/goo~2006~』ライブが開催された。
 しばらくの間会えなくなるcan/gooメンバー4人の、その姿と歌声を心に刻み込もうと会場は満員状態。やがて、ざわめきながら、その一瞬が始まるのを待ちわびる300人以上のファンの耳に、ライブの開幕を知らせるかのような鐘の音とサウンドが聞こえ始め、幻想的な光が舞う中、KIYOさんが、HIDEさんが、POMさんが、そしてTAPIKOさんがステージに姿を現した。
 ライブの始まりを告げる曲はインディーズ1stアルバムのスタートソングでもある『無限大』「久しぶりのLIVE、そして暫くやらないLIVE!ということで、唄いたいうたがたくさん……」とライブの前に語っていたTAPIKOさんの言葉通り、約7年前に結成されたcan/gooのインディーズ時代、そしてメジャーデビューしてから3年半の時間の全てを詰め込んだライブがスタートした。
「こんばんわ。can/gooです。久しぶり!」
 2曲目の『ひとつ=運命共同体』を歌い終えた、TAPIKOさんが笑顔で会場に語りかける。
「今日のライブタイトルを皆さん知ってますよね……どうなる!?」するとファンからは「can/goo!!」の大きな声が。会場のノリの良さに、メンバー全員大満足な表情。
「むちゃくちゃテンション上がってるので、みんな頑張って付いてきてね。最後まで楽しんでいってください!」
 そのTAPIKOさんの言葉に湧き上がる会場。『生きるカタチ』『チャンス ~遅咲きBloomer~』『愛すべき君に』に続き、『鏡の中』『壊してあげる』と軽快なテンポの曲にファンの声援と手拍子が。パワフルな曲に続くのは、じっくりと聴かせてくれる曲である『何処』だ。
 心にしみ込んでくるようなこの曲を聴き終わり、拍手と歓声が沸き上がるファンに向けて、POMさんが叫ぶ。
「ようこそ。can/goo解散ライブへ!」
 その言葉に会場と他のメンバーから盛大なブーイング。キーボードから立ち上がったTAPIKOさんが「違う違う違う」と言うと、HIDEが「今日は最後までかいさん(帰さん)。みたいな感じ」とちょっと寒いダジャレを連発。おもわずファンから漏れる失笑に「熱いでしょ、みんな。なのでたまには寒いダジャレで冷やすみたいな」と言いつつ、話は核心に。
「解散、解散と噂になってますけど、解散はしませんよ」
 TAPIKOさんがそう言うと、会場は安堵の雰囲気と大歓声、そして拍手に包まれる。「これからどうしていくという約束ができないので、みんなに不安を残してしまうかもしれないし、納得して帰ってもらえないかもしれない。けど、個々の活動をこなしつつ、これからもずっとcan/gooでも歌いたいと思っています。なので、今日はcan/gooは解散しないぞという気合いのメニューでライブを組み立ててみました。この想いはライブで分かってもらうしかありません!」
 そう語ると、TAPIKOさんはステージの一番前に立ち、アコースティックなナンバーである『誰より傍に』をファンに語りかけるように歌い上げる。静かに胸を打つこの曲に続いて、インディーズの1stシングルが出るさらに前の曲で、ファンの人も知らない人がいるかもしれないという『迷宮』を披露。来てくれたファンのみんなにcan/gooの全てを感じて欲しいと言わんばかりの構成だ。さらに『パラレル』『ウソ』『冬の月の下で』と続く3曲が終わると、ステージのcan/gooは一旦ステージアウト。
 その間、今までのcan/gooの歴史が、音楽に乗せて会場の壁に映像が映し出される。振り返る過去。そして続いていく未来。
 
 その映像を見ながらも早くもライブは中盤から後半戦に。
 
 まばゆい光に包まれたステージでは、白いブーケを戴いたTAPIKOさんが、激しくキーボードを叩き、紡ぎ出す音楽にファンのボルテージは一気に最高潮へと高まる。もちろん曲はアニメ「シスタープリンセスRe Pure」オープニング・テーマである『まぼろし』。さらにPOMさんのギター、KIYOさんのベース、そしてHIDEさんのドラムが音のバイブレーションとなって空気を震わせていき、それに呼応するように観客も一緒に声援や手拍子だけでなく、歌声をあげていく。さらに『刻印』『プライド』と続けざまのアップテンポの曲に、上昇気流に巻き上げられるように会場の熱気はさらにヒートアップ。
「どうなる!?」「can/goo!!」
「どうなる!?」「can/goo!!」

 ファンの大声援をうけて、TAPIKOさんが笑顔とともに眼鏡と指示棒を用意。となればやっぱり次の曲は「教えてあげる」だ。一緒になって歌いながらファンと盛り上がっていくこの曲。間奏では会場を左右の2つに分け、それぞれが輪唱するように掛け声をかけていくのだが、今回は「解散じゃないんだということを心に刻んで帰って欲しい」というPOMさんの言葉を受けて「かーいーさーんじゃないーんだーよー」「きゅーうーしきゅーしだ!」をファン全員で絶叫。TAPIKOが会場を左右それぞれ指示棒で指さすと、それに応えるように声を上げる。
 そしてHIDEさんの一言。「必ず戻ってくるからな!」に会場大興奮。
 曲が終わると、TAPIKO先生からは「たいへん良くできました」の、お言葉が。後半戦もクライマックス。続けての曲『眠れない』が終わると、TAPIKOさんが静かにファンへと語りかける。
「メジャーシングル『まぼろし』をリリースしてから3年半。そしてこのメンバーが集まってから、もうすぐ7年になります。早かったのか遅かったのか分からないけど、家族より一緒にいる時間が長いので、不思議な関係だなと思います。私の人生に、このメンバーとの出会いが大きく影響して、こんな風にファンのみんなの前で歌っていることを、とても嬉しく感じています。改めて、can/gooの歌を聴いてくれるファンのみんなや、スタッフ、家族とか支えてくれる人がたくさんいてくれたから、私たちはここまで来れたと思います。本当にどうもありがとうございました。これからも歌っていきたいと思いますので、ずっと側にいてくれたらと思います」
 大きな拍手と歓声がわき起こる。それを受けて歌うのはラストソング『ココニイル』。響き渡る心を込めての歌声とサウンドに、会場のファンは聴き惚れるばかりだ。その余韻を楽しみながら、歌い終えてステージアウトした4人を呼び戻すべく、アンコールの大合唱が始まる。
 
 
 4分にもおよぶアンコールに、再びステージ登場した4人。色違いのcan/gooオリジナルTシャツに身を包んで歌うのは『Spicy Girl』。更なる盛り上がりに、まだまだライブは終わらない。オリジナルタオルを頭上で振りまわし熱唱していたTAPIKOさんが、歌の途中に黄色いシャツを脱ぐや、次に黄緑、さらにその下に着ていた白いcan/gooオリジナルTシャツを披露。メンバーも聞いていなかったこのパフォーマンスに、ファンからは大声援と拍手が湧き上がった。
 歌の後には、リーダーのPOMさんから今回のライブの目玉である『ラッキーカード』の解説。これは、なんと毎月抽選でcan/gooにまつわるプレゼントが当たるというもの。
「ホームページで抽選などについては告知します。これからもずっとcan/gooのホームページを見ていただきたいという気持ちから作ってみました。あと、can/gooライブだけじゃなく、これからcan/gooメンバーが出ているライブに来てくれればもれなくもらえます。ちなみに6月13日は僕の誕生日なのですが、そのバースデーライブにメンバー全員駆けつけてくれるということで、can/gooの曲を、それもいまリハをしている曲なんかもやれたらいいなぁと思います」
 
 can/gooとしての活動は休止といっても、ホームページに、それぞれの音楽活動に、can/gooとしてのいろいろなサプライズがこれからも用意されていそう……そんな期待に胸膨らますファンに、続く曲は『君の味方』。お馴染みのあの振り付けでファンとステージが一体になる。
「みなさん大丈夫ですか? 去年の頃からcan/gooの活動が止まって、みなさんには不安な気持ちにさせてしまったんじゃないかと思いますが、本当に活動を止めてしまうなら、今日のライブは必要ないと思っていました。でも、こうしてライブをやっているということは、活動は止めないということです。新曲もみんなと、今、一緒に作っています。ですので、これからも引き続き応援してください」
 TAPIKOさんの言葉に、拍手で応えるファンたち。アンコールのラストは『ココロのうた』だ。大きな歓声に包まれ、ステージを降りていくcan/goo。しかし、ファンの声援はおさまらず「もう一回!」の大合唱。その声に押されるように、再びcan/gooのメンバーがステージに登場。
 
 再び、マイクを持ったTAPIKOさんは、会場のファンの顔を一人ひとり確かめるように、ゆっくりと見回しながら、万感の想いをこめて語りはじめる。それは、2004年のツアーファイナルの場所でもあり、その前からライブをやってきた、まさにcan/gooのホームグラウンドといえるこのライブハウス『表参道FAB』への感謝の気持ち。裏方として支えてくれるスタッフへの感謝の気持ち。いつもいつでも多くの声援を送ってくれるファンへの感謝の気持ち。そして最後にメンバーへの感謝の気持ち。
「can/gooは、自慢のバンド、自慢のメンバーです。また、一緒にこうやってステージに立てたらいいなと思います」
 そして、本当にこれが最後の歌。ライブの最後を飾るのは、インディーズの時代から、大切に歌っいるという『道しるべ』。胸に迫るその歌声を、ステージ上のcan/goo……TAPIKOさん、POMさん、KIYOさん、HIDEさんの4人の姿を、会場のファン全員が心に刻んでいく。もう一度会える、その日まで大切な思い出とするために。
 やがて、最後の一小節が名残を惜しむかのように終わった時、会場は万雷のような拍手と声援に包まる。メンバー同士での握手、抱擁に続いて、4人並んで感謝の気持ちを表すかのようにファンに笑顔で手を振る。その中を瞳を潤ませながらも笑顔を見せるTAPIKOさんが、ファンに向けて心を込めて一言「本当にどうもありがとうございました。またあいましょう」。その言葉を残し、「どうなる!? can/goo~2006~」ライブは幕を閉じた。
 4月30日。この日を境にcan/gooひとときの休息に入る。しかし、その活動は終わらない。いつまでも信じていれば、いつの日かかならず再び、ここでcan/gooに会える。そんな想いを強く感じさせてくれたライブだった。今日の思い出を胸に、彼らに会える、再び会える、その日を楽しみに……。
 

「どうなる?!can/goo~2006~」 
無限大
ひとつ=運命共同体
生きるカタチ
チャンス
愛すべき君に
鏡の中
壊してあげる
何処
誰より傍に
迷宮
パラレル
ウソ
冬の月の下で
まぼろし
刻印
プライド
教えてあげる
眠れない
ココニイル

~アンコール~
Spicy Girl
君の味方
ココロのうた

~アンコール~
道しるべ

 
こちら

第一回目のチャンスカード当選者発表!
今回のプレゼントは、30日のLIVEであたしの脱ぎ脱ぎ用に作ってもらった黄色いTシャツです。サイズ違いで 2枚作ったんだけど、実際にLIVEで着た方をプレゼント!
ちゃんと洗濯してあるのでキレイです(笑)次回もお楽しみに♪
TAPIKO
 
Back
 

(C)Copyright King Record.Co.,Ltd. All Rights Reserved.