KING AMUSEMENT CREATIVE | SONIC BLADE

 
 
コユキ役・浪川大輔
――浪川さんが演じているコユキは、いい意味での普通っぽさを失わずに成長していくキャラクターですが、浪川さん自身に重なる部分とか、共感できる部分ってありますか?
浪川 「最初のコユキはホントに普通の少年というか、どこにでもいるようなキャラクターじゃないですか。だから、自分でもどこかしら重なる部分はありますし、内気な部分では、僕の14歳ごろの性格と重なるというか、結構似てますね」
――浪川さんの14歳・中学2年生はいかがでした?
浪川 「子役だったんで……。」
――コユキは最初、逆にやりたいことが見付からない少年でしたよね。
浪川 「そうですね。でもギターに出会って竜介と出会って、打ち込めるものが出来たっていう……そこまで集中できるというか、熱心にグーッと入り込めるところはすごいかなって感じますね。それがコユキのいい所だと思うんです」
――なるほど。コユキには竜介との出会いというきっかけがありましたが、浪川さんがお芝居の世界に入られたきっかけっていうのは……
浪川 「やっぱり、出会いでしたね。ある人の紹介でこの道に入ったんですけど、その頃僕は9歳で。9歳だと全然世の中のこととかも分かんないし、声優という仕事があるっていうのも、ちょっと想像できないじゃないですか。アニメを見たらそのキャラクターが喋ってると思ってますし。映画やドラマの俳優さんにしても、自分とは縁の遠い存在だと思ってましたし」
――これは皆さんに必ず伺っていこうと思っているんですが、バンドメンバーそれぞれについてキャラと役者さんの両面からコメントをお願いします。まず、竜介から。
浪川 「竜介はですね……BECKの中では一番、キャラクターと役者さんがそのまんまの人という感じですかね。別にアウトローとかいうんじゃなくて、『自分の中で世界がある』感じの。どんな状況にも流されないというか、似てますよね。竜介もそうですけど、最初パッと見て入り込み難い雰囲気があるじゃないですか。でも、結構話してみると気さくだし、向こうからもどんどん話しかけてくれますし。その中に、ただちょっと『王子』っぽいところが………『王子オーラ』がこう、ホワンホワンとしてる(笑)。原作の竜介を知ってれば、本当にそのまんまな感じの人。オンナ方面は分かんないすけどね(笑)」
――どうなんでしょうねぇ。竜介とコユキが出会って、何となく惹かれるように友達同士になっていくわけですけど、もし浪川さんが14歳の頃に竜介と出会ってたら、友達になれましたか?」
浪川 「なれないっスね!だって、変ですもんあの人(笑)。どうでしょう、やっぱりギターとかそういう共通なものがあったら、ちょっと入り込めれば仲良くなれると思うんですけど、やっぱり最初の壁がね」
――続いては、コユキの親友のサクですが。
浪川 「サクは本当に滲み出るぐらい優しい、でもニコニコしてる中に冷静な部分があるみたいな。そういう、皆が興奮してるところでも、他人とは違う観点・視点からものを見られるのかなっていうのは14歳とは思えないし。戦国時代で言うと『策士』。参謀って感じのイメージがありますね。よくキャストのみんなとも話すんですけど、楽器がドラムじゃないですか。だから心理状態が安定してるんでしょうね。どんなことが起きても乱れず、リズムを刻めるような性格なんじゃないかな。だから、BECKの中でも重要な人物……まぁ全員重要なんですけど、我が道を往く人が多いんで、何も言わないけどまとめてくれてるような人なのかな、という感じですね。5人の中では年下ですけれど」
――サクなら浪川さんも親友になりそうな感じですか?
浪川 「うーん……まだ竜介の方がなれるかなー?って感じ。でも、親友になるなら5人のうち誰かっていうより、何か相談したいことがあったら5人で話し合おうか、みたいに……5人でいるなら5人で問題を解決したい、という関係がいいですかね」
――サクを演じる奈良さんはいかがでしょう?
浪川 「奈良さんは、サクと似てる部分と言えば、常にニコニコしてる。その辺の心理的安定が凄いある人なんじゃないかな……と。ただ、『緊張しー』なんですよ(笑)。声もハスキーで独特ですし、すごい、優しいイメージがありますね。奈良さん自身優しいオーラが出てるんで、サクが何か言っても『あー、サクは誰にも裏表なく優しく言ってるんだろうな』って思える。サクは芯もしっかりしてけど、奈良さんもそうです、芯のある感じなんですよ。カッコいいっすよ」
――ベースの平、そして演じる野島さんについては?
浪川 「そうですね、野島くんは昔から僕もよく知ってるんで、仲がいいんで言うんですけど、多分お互い『害がある奴』と思ってるんじゃないかな(笑)」
――ははぁ。野島さんと平くんで共通してるイメージがあります?
浪川 「かなりありますねー。平くん役は演りやすいと思いますよ、彼は。だから5人で取材とか受けていても、やっぱり平クンみたいなポジションを取るというか、決して自分から喋って『どう、みんな?』みたいな感じではない。でも、言うことはバンドのアンサンブルの、下のパートっていう感じでズーンと効く。ベーシストらしいイメージもありますね、意識してそうしてるのかは分からないですけど。もちろん野島クンは話も上手いですし。サクの奈良さんが上手い具合に全体を包んで、野島くんはピンポイントでこう繋いでいく感じ。大体暴走するのが他の3人(笑)。僕はどっちかといったら、知的な感じで?まぁ、王子さまとあと狂ってる男が暴走するワケじゃないですか。それをこう、キュッキュッと手綱を引いてる感じですか(笑)。以上ですかね?BECKのメンバーは?」
――いやまだ1人、フロントマンの千葉が。
浪川 「あぁ……(笑)千葉も大畑さんも、うるさい!(笑)」
――もちろん千葉はうるさいですけど、大畑さんも負けじと?
浪川 「負けじとうるさい!ただ別に人の文句を言ってる訳でもないですし、すっごい盛り上げる感じですね。皆の会話だと『オチ』ですかね。オチ担当」
――ボケではなく、落ちですか?
浪川 「両方全部。1人でツッコんでオチまでつけるからうるさい。BECKのメンバーはみんな役者とキャラが似てますよ。でも千葉の場合は……うるさいと言うより、やかましい。千葉は『うるさい奴』けど、大畑さんは『やかましい』 (笑)」
――やっぱり、みんなそれぞれ似てますか。
浪川 「似てますね。僕が一番似てないってみんな言うんじゃないですかね?」
――コユキは普通の男の子だから……
浪川 「あーちょっと……いや僕は普通です!みんな似てますよね?」
――続いてコユキの師匠・斎藤さんですが、ああいう師匠は欲しいですか?
浪川 「いや、欲しくないです(笑)!自分の師匠にしたくないというか……。師匠となるとアレですけど、こういうおじさんがそばにいたらイイかな。何かお店をやっててそこのおっさんだったりとか、飲み屋のオッサンだったりとかだったら最高に素晴らしい人だと思います。体育会系も好きだし、いいですよね」
――そして、演じる掟ポルシェさんは?
浪川 「もう凄いですよ、何を言っていいのか分からないくらいですよね(笑)。個性の固まりというか。アフレコも白いラメのスーツで来るんで、ちょっと変わった人かな?と思うじゃないですか。でも礼儀正しいですし、本当に温和というか、人格ができてるというか。ホントにいい人って感じで、芝居にも本当に集中して必死ですし、拘りもありますし。『ポルシェです。よろしくお願いします』みたいな感じでスタジオに入って来た人が、『え?あの斎藤さんを演るんだよな?』と思ってたら、ビックリしましたもん。いきなりテンションがガーッと上がって……素晴らしいです。初めて会いましたね、業界に20年いて、ああいうタイプの方は」
――そしてヒロインたちですが、コユキには真帆と泉ちゃん、浪川さん的にはどちらとくっついて欲しい感じですか?
浪川 「あ~、竜介を兄ちゃんて呼びたくないんで、泉ちゃん(笑)。泉ちゃんは、可愛いっすよ!大人ですね、やっぱり。微妙な気の使い方とかが『あぁ可愛いなぁ』と。一方の真帆も、ストレートな子なんですけど別にそれで嫌だとかじゃなくて、思ってることを言ってるだけなんでそれは許容範囲のことというか……可愛いと思える部分ももちろんありますし」
――泉役の丸山さんと真帆役の斉木さんについてはいかがですか?
浪川 「丸山さんは、僕よりすごい年下なんですけど、年上の役なんですよね!それなのに僕の方が『コユキ!』と言われて『ハイ!』とか答えて(笑)。僕なんか自分より年上の役が苦手なんですけど、丸山さんは普通にコユキを年下に見てる感じで、すごいですね。可愛いですし。斉木さんは『BECK』では珍しくキャラと役者のイメージが相反するタイプ、自然体・ナチュラルな人ですね。大人だから互いに気を使う場合もありますけど、でも、普通に思ったことを言っちゃう時もあるし……そういう時はやっぱり真帆に似てるんですよね」
――泉役の丸山さんと真帆役の斉木さんについてはいかがですか?
浪川 「丸山さんは、僕よりすごい年下なんですけど、年上の役なんですよね!それなのに僕の方が『コユキ!』と言われて『ハイ!』とか答えて(笑)。僕なんか自分より年上の役が苦手なんですけど、丸山さんは普通にコユキを年下に見てる感じで、すごいですね。可愛いですし。斉木さんは『BECK』では珍しくキャラと役者のイメージが相反するタイプ、自然体・ナチュラルな人ですね。大人だから互いに気を使う場合もありますけど、でも、普通に思ったことを言っちゃう時もあるし……そういう時はやっぱり真帆に似てるんですよね」
――番組はそろそろ折り返しに来ていますが、いかがですか、周りの反応は?
浪川 「制作前から記者会見を開いたり、『ビッグタイトルやるんだよね』なんて言われ、他の制作会社の方とか脚本家の方とかからも『期待してます』って言われ、プレッシャーを感じましたよね。原作ではマンガから音が聞こえてくるって言われてますけど、それを実際音にするために、とにかくたくさん曲を作っているというのを聞いて、で、実際音楽を聴くと本当にしっかり作ってるんだ……っていう感動があったり。『BECK』という作品は役者さんもそうですし、音楽をこれだけ織り交ぜるってのもそうですし、あと芝居のやり方もそうですし、新鮮な気持ちでできる。もちろん周りの反響でも『いいじゃん、面白いね』って言ってくれますし。歌の場面とドラマの場面でキャラを演じる声が変わるっていうのも初めてじゃないですか?僕もコユキを1話から成長させたいし、僕と平林さんとコユキ、その3人が上手いこと繋がって作品の中でシンクロさせられて行けるかが、一番重要だと思ってるんで」
――ある意味、ドラマも音楽に負けないで……
浪川 「そうですね。音楽だけで観られまます!っていうのが、『BECK』の一つの売りだと思うんですよ。だから逆にこっち側としてはプレッシャーですけど、そこを負けないように、ドラマへ繋げなきゃ!」
――まだまだ話は続いていきますので。
浪川 「そう、これからですね。BECK結成されて、これから、どんどんどんどん。いろんな問題をクリアして。成長していけば、いいと思います。よろしいですか?オチはこんな感じで」
――はい!どうもありがとうございました!」

(C)ハロルド作石/講談社
(C)ハロルド作石・講談社/2004 BECK製作委員会