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小猿日記
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#10「あの日のワタシに戻ってた」複線AR

「今日もまいうー明日もまいうー」

 みなさん、ちゃんと住民としての義務は果たしていますか、ちゃんとゴミは分別していますか。 市役所からのお知らせが来なくても資源回収にご協力くださいね。
 今日はのっけからいきなり所帯じみたバンカラwith四郎。 「色が落ちる物と白い下着を一緒にしちゃってるよ。」とか 「なんでも出しておいたら洗ってくれるものだと思ってないで頂戴!」 と河原で文句をたれながら洗濯する大猿小猿に続き、 「ビンは資源ゴミ!」 「ビニールは不燃ゴミだろう」 「電池はまた別に捨てるのだっ」 番太郎と四郎。 これ、脚本、大地監督・・・妙ーにリアリティーあるんですけど・・・。

 ホウキで掃除しながら歌を歌う番太郎。 「フーンフーンフン、テュッテュテュテュー♪」すっごい楽しそー。 しかもその間に「こらこらっ」ってセリフを言うんです。 「これは上田君にしかできませんね。」と音響監督。 大将さすがッス! ところで、炊事洗濯掃除とめちゃ楽しそうな四人だが、いうまでもなく現在、捕虜である。

 300年間地下に潜っていたシベリア柳生に、とうとうと説明をする大猿小猿、謎がどんどん解けていきます。 ああ、苦節10話、ようやく本編に絡んできたじゃないかあ。
 小猿の「もし・・・十兵衛ちゃんがニセモノだったら・・・?」のセリフは何度もひっかかりました。 「『もし』で深く、内側に溜めて、『十兵衛ちゃんがニセモノだったら!?』でバーンとつきつけてみてごらん。」とかずやさん。 ここはとても衝撃的な発言をする重要なセリフなのです。 相当やり直しをしました。

 フリーシャの急襲、『北柳生抹殺』という恐ろしい言葉を聞いたシベリア柳生たちは一目散にシベリアに帰ろうとします。 ところでこのシーン、夕陽の色とか海とかの美術があまりに美しく思わずみとれてしまいました。 こんなに綺麗な背景なのに、フリーシャもすごいカッコイイのに、音楽とシベリアキャラのこのギャップ・・・かなりウケました。

 藤原啓治さんの彩のパートを録ります。 「バカかよ俺は・・・またやっちまってるじゃねえかよ・・・自分のことだけでよ・・・一杯一杯だったよ・・・何度やれば気が済むんだよ・・・俺はよォ・・・!」 娘の異変に気づけなかった自分を責め、眼鏡に涙がたまるほど号泣する彩。 御影に自由を奪われ、取り返しのつかないことをした思いにむせび泣く藤原さんのセリフから彩のくやしさがじんじんと伝わってきました。 「御影さん・・・場合によっては・・・あなたも容赦しない!」と決意をする彩。
 刀を抱え、山道をひたすら走り続けます。 彼はふたたび決裂したきずなを、娘の心と笑顔を取り戻すことができるのでしょうか。

 さて、予告ナレーションでヤンス。 「首都圏ならびに全国、全世界の中学3年生の皆様、進路でお悩みではありませんか。 こちら『十兵衛ちゃん2』では次回のサブタイトルが『真路を決める時だった』ご期待ください」 というコメントを受け取る。

 今までも色んなパターンの予告があったけど、今日のも面白いでヤンスねェ。 それに『真路』っていうのがまたいいじゃないですか。 で、ウキウキと録りに入ったのですが・・・どうも硬くなってしまって、何度もやり直しの指示をいただく。 そんなに力いれなくていいよ、とか、じゃあ今度はしっとりとやってみてと言われてやっても、ありゃりゃ、何だか手ごたえが今イチでヤンスー、スミマセン。

 色々やった後、しばし、調整室が沈黙します。(この沈黙がこわいんだな)。 突然、「ミック!」と声が響く。 「はい?」「ミックの物マネでやってみて。」な、なんですとぉー!? あの、『J2』の誇る鉄砲玉、一条和矢氏のミックとなー!ミック、それはー『J2』アフレコ史上、数々の伝説を残してきた男ー♪ そうそう、ミックといえば、きいてくださいよ。 こないだのアフレコで、一条さんに「大猿・小猿って人間?」って聞かれましたので、「人間ですよ、塾行ってますよ。」って答えたら、「『大猿』『ヘイ!』『小猿』『ヘイ!』って君らプライドないんかっ」って(冗談で)言われたんですよ、大将ー(泣)!!・・・話がそれたでヤンス、失礼。

 それにしてもなんちゅう予想外な注文。 むむむ。しかしコザルだってだてに本線AR見学してやしませんよっ。 ようがす、やりやしょうっ。と再びマイク前に。カウントが始まる。
 「首都圏っならびに全国っ全世界の中ー学3年生の皆様ーぁっ、進っ路でお悩みではありませんかぁぁぁーーー!?」 から始まり、ラスト「真路を決める時だったぁぁぁぁーー!(御期待ください)」と一気に。 「はい、いいでしょう。」とかずやさん。 えっ、ほんと?いいの?半信半疑でブースから出ると、スタッフさんたちがゲラゲラお腹をよじって笑ってる。 「あのぅ、あれで良かったんでしょうか・・・」とおそるおそる訊ねるコザルに長濱チーフが一言。 「良かったかどうかは別として、ひとつだけ分かったことがある。」えっ何なに? 「もう全っ然、、、似てない。」ガーーン!!嘘ッ。 「ええっ、そっくりでヤンスよォー。」と口を尖らせるコザルに「あれじゃ応援団だよ(笑)」となおもいぢめるチーフ。ムキーッ、長濱さんのフリーシャのマネだって、最近似てないもーん!と憎まれ口をたたくコザル。

 しかし、後から聴くと本当に全っ然似てなかった。っていうか「ミックの真似です」とか言った時点で一条さんのファンの方々に刺されそうです。 あやまります、ごめんなさい。もうしません。 後日知ったのですが、あれは長濱氏の提案だったそうです、クヤシー!!

 さて、今回のエンドカードなんですが、いつも素晴らしい画をつくっていただいているアートランドさんのスタッフの一人、吉田彩さんに御協力いただきました。

 ブースに入ってこられた吉田さんはショートカットの金髪の女性。 早速、大地監督、長濱氏が「さあ、今日は何を言わせよう」と悪だくみを始める。 「やっぱ(金髪ゆえに)『パツキーーーン』でしょっ」ほほう、いつもSEが「シャキーーン」と入るところに重ねるという寸法ですな。 で、その後を考え込む二人。「デブニバトンタッチ」と呟く監督。 あ、もしかして、それ次に出る『でぶや』さんのCMにつなげるっていうこと? 「決まり!それでいきましょうっ!」と早速録音へ。

 例によって長濱チーフ「『パツ・キーンっ』って勢いをつけて、そう『キーン』でテンション上げて」と熱心に指導。 その様子を面白そうにビデオカメラを回す監督。 『デブニバトンタッチ』は右太衛門様のセリフにかぶせるので、ロシア語っぽく(笑)。 吉田さん「バトンタッチ」の「チ」がちょっと吐息が入っててセクシーっす!!

 わーい今回も面白いエンドカードのネタ録れたぞー!! 皆浮かれているところへ、マッドハウスのプロデューサー笠井信児氏が歩み寄り、囁いた。 「大地さん、最近エンドカードの後、『でぶや』さんじゃなかったことがあるんですよ・・・」 何っ、それは大変! 「確率としては低いんですけど、1、2回違うのだった時のが・・・いや、大丈夫とは思うんですけどね。」 うーん、もし『でぶや』さんじゃなかったら、このギャグ不発に終わってしまうではないか。 嗚呼、お願いです、どうか『でぶや』さんがきますように!!

 そうして迎えたオンエアーの日、マッドハウスにて、長濱氏、宮下氏(クマ)、西位氏(トラ)と一緒に鑑賞。 食事時にムッシュタカハシとずっと見つめあってる番太郎おやびんや、エンディングでは「音響監督 堀江由衣」のテロップなどに笑いつつもだんだん緊張が高まってくる。
 CMを挟み、ついに「ちゃーららーちゃーららー♪」とエンドカードが始まった。 「でぶ来いっ」「でぶ来てっ」とみんなで祈る気持ち!! そして、「パツキーン!!○★△◆☆デブにバトンタッチ」(お願いっ!!) 「元祖っ!でぶやっ!」画面がパッと変わり、そこに現れたのは『でぶや』のお二人!

 「やったーーー!!」と歓声をあげるスタッフさんたち!! ちゃんとバトンタッチできたよォー☆ありがとーっ『でぶや』さん!! 興奮と共にホッとした表情のみなさん。よかったぁ。 あんなに固唾をのんでエンドカードを見つめていたのは、後にも先にもこれが初めてですよ。 そして、こんなに『でぶや』さんを心待ちにしたことも。 石塚さんパパイヤ鈴木さん、ありがとうございました! そしてマッドハウスにいらっしゃった方々、深夜に騒いですみませんでした。

 では、本日も最後までお読みくださり本当にありがとうございました。 引き続き、『J2』を応援してくださいね。 それでは、またー♪(ペコリ)。

「現場からのお便り」のコーナーにイベントレポートをアップしました。 こっちも読んでくださいね!

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あとがき            
(C)大地丙太郎・マッドハウス/j2製作委員会