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小猿日記
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#10「あの日のワタシに戻ってた」本線AR

『みにすかふさふさりりしろう』

大将!大変でヤンスっ!!竜乗寺四郎がっ!!センパイの様子がおかしいでヤンス!
前作とはうってかわって、ヘタレてしまった竜乗寺四郎。すっかり大将と同じレベルになってしまって(涙)このまま最後まで突っ走るかと思いきや、とうとうみせてくれましたよ、12話で!
シベリア柳生の隠れ家にとらわれたままのバンカラトリオwith四郎。俺たち9話からここにいるでヤンス。ファンクラブ会長として、十兵衛ちゃん、フリーシャちゃんを救出にいかないと名がすたるでヤンスよっ。意を決した軽業ユニットウッキーモンキー・・・ではなく
『バンカラトリオで行くか!?』
『もちろんでさあっ!』
俺達やっぱり大将がいなくちゃダメなんでヤンスっ。そして、
『with四郎JAPANもだっ!』とセンパイが立ち上がる。
『わああああ~~~っっ』と引っ張られていく俺たち。いててっ

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今日のアフレコは、竜乗寺四郎の今シリーズ最大のみせどころ。今までとはまるっきりキャラクターの方向性を変えるので、音響監督も隣に来て熱心に指導しています。迷いのふっきれた四郎(なんか別の意味でふっきれた感じもするケド)が、迷えるフリーシャの刃を受け止めるシーンから。
「『竜乗寺四郎見参!』のセリフは、桃太郎侍みたいな感じで。」
「『見参』というところをたっぷりと。『けん・・・ざん』って感じで。」

真剣な眼差しでスクリーンを見つめる大津くん。
『二度と竹刀以外の剣は握らないと思っていた。持たなくても良くなったのだし。今はこうして君の剣を受けるだけで精一杯だ。だが、受けるだけの力はある。今や一般人の僕でさえ。』
四郎ファンの皆様にはお待ちかねのシーンだったに違いありません。分ってたッス、センパイ、アンタはやる時やる男だっ!

『それは今の僕は迷いがないからだ!』
『第一シリーズでは僕も君と同じだった。僕も迷った。迷いまくった。だがその迷いを断ち切ったから、こうして普通の賢い高校一年生でいられる。』

まあ、賢いとかはこの際おいとくとしても、第一シリーズで竜乗寺一族の呪縛から解き放たれた四郎は、ようやく普通の男の子に戻れたよろこびをかみしめて、県立高校に進んだのでしょう(その反動が色々ときてしまったわけだケド。)
四郎ほどの運命に翻弄されるわけでもないけれど、人間は毎日なにがしかの小さな選択を迫られながら生きている。当然、迷いもそこには出る。何かを選ぶために何かを捨てる、つまり迷いを断ち切ることはとてつもないエネルギーがいる。だからこそ断ち切る時、人は強くなる。一段上へと成長していく。
そうしてクリアしてきた強さを内に秘めながら、今、四郎はフリーシャと真っ向から対峙する。

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今までのおちゃらけ四郎ではなく、第一シリーズのようにシリアスな四郎。
「もっと『迷いがないからだ!』と言い切ってごらん」
「シリアスだけど、そんなに暗くならないで。」

音響監督の指示に従い、何度も何度もやり直しをする大津くん。スクリーンの線画の表情では今イチ、イメージが掴みにくいと思ったのか、大津くんにキリリとした四郎の顔のスケッチが渡されます。「出来上がりはこうなるんだよ。」
それを見た後の大津くんは一発でOK。こういうやり方もあるんでヤンスね。
あとで知ったけれど、これは桜井弘明監督のアイデア。たまたまスタジオに来ていらっしゃって、アフレコを見学されていたそうです。全然気付かなかったにょ。終わった後、待っていたバンカラトリオに
「お疲れさまです、すみませんでした。」
と頭を下げる大津君。とても礼儀正しくて、さわやかな高校男児。
気にしないでくだせいっ、コザルもいつもお待たせしてますからネ。

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そして複線AR終了後に、エンドカードに出演していただくスタッフさんのアフレコを行いました。
今日のゲストは『J2』の特殊効果を担当してくださっている谷口久美子さん。そしていつも素晴らしい作画で溜め息をつかせてくださるアートランドさんのスタッフ、田中将賀さんです。

特殊効果とは、元の画にブラシを吹き掛けて光を入れていく作業。こうすると刃がきらめいたり、眼帯にツヤが出たりと、画に立体感が出て美しく生き生きとしはじめるのです。そんな魔法のような特殊効果もじつは非情に地道な作業のようで、一枚の画に何時間も愛情を込めてブラシを吹いてくださっているそうでヤンス。谷口さんはめちゃくちゃナイスバディーなおねえさま。明るくて優しくて、細くて長い脚をミニスカートからバーンと出して颯爽と歩く姿にコザルはいつもメロメロ。ああっ憧れちゃいますゥ。

この日もミニスカートにブーツでキメてきたタニクミ姐さん、監督と長濱さんでエンドカードのセリフを考えます。
最初は「ブラシ吹いちゃうぞ。」と言わせようとしていたら、超ミニスカを履いてきた姿を見て、すかさず「ミニスカブラシ吹いちゃうぞ」に決定(笑)。では早速マイク前にどうぞ~!

「ミニスカブラシ・・・吹いちゃうぞ。」
消え入りそうな姐さんの声。
「ああ、そんな照れないで、恥ずかしがらないで。『吹いちゃうぞ♪』って、可愛くっ」
指導に熱の入る長濱さん。(文章にすると何かいかがわしいケド、実際はとっても明るいノリです、本当でヤンスっ)
「ミニスカブラシ・・・吹いちゃうぞォ」
「もっともっと、テンションあげてっ。『吹いちゃうぞ?』って、えいっ♪って感じで。」
見本をやってみる長濱チーフ。もうノリまくり。そんな様子をビデオに撮り続ける監督(笑)。
ラストテイク。「ミニスカブラシ・・・吹いちゃうぞっ☆」
腰に手をあてて「やっつけちゃうぞ?」という感じでキメた姐さん。
「か~わい~~」と監督たち。うん、めっちゃカワユイ。はいこれで決まりました。

言い終わった後に「はずかし~~」っとしゃがみこんで顔を覆う久美子さん。そんなことないですよ、とってもラブリー♪これは11話のエンドカードに使われたのですが、その映像はまた驚いた。

右太衛門様が、ブラシを吹かれて変身!このブラシは当然、谷口さんの入魂の作品。
ご本人もまさにこんな脚線美!特殊効果でツヤツヤになった右太衛門様。う~んビューティフルっ。
「自分のイメージ通りのミニスカを表現するのに時間が掛かりました。」と大地監督(笑)

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谷口さんの後には、田中将賀さんが12話のエンドカードに使うセリフを録ります。
何言ってもらいましょうか・・・と相談するスタッフさんたち。
「『腕毛ふさふさ田中です』にしましょう」と長濱さん。ひゃはははっ、何ですかそりはっ?
「えっ、腕毛?」
「はい。」
「わかりました。」
ときょとんとしながらも元気よく田中氏マイク前へ。
「腕毛ふさふさっ、田中です!!」
低音の深みのある美しい声。セリフがセリフなだけにこのギャップに覆う毛、じゃなくて大ウケ!楽しそうに堂々とやりとげてくだり、有り難うございました!
で、長濱さん腕毛ってなんなんですかあ。
後で聞いたらこれは「完全に馬越さんに向けたプレゼント」。
「腕毛ふさふさ、加山雄三です。」を馬越さんがいつも言ってたので、と長濱氏。そうか、馬越さんはいつもそんなことを・・・。
「馬越さん笑わせるためだけに作らせたのか。俺そのためにエンドカードの絵を一生懸命かいたのかっ(笑)?」と大地監督。あの腕毛を描くのに、フサフサ感を出すのに苦労されたそうです。
その甲斐あって、馬越さんは大喜び。あっ、重要なことを一つ。そういうわけで田中さんに腕毛が生えているわけではないんです。ツルツルのすべすべなのでヤンス。

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アートランドさんのスタッフの方にエンドカードに参加していただくのはこれで2回目(一度目は『デブにバトンタッチ』の吉田嬢。)

「アートランドさんは本当にすごかった。最後の最後までよくやってくれました。打合せとかにもよく来てくださって。来れる時は来てくれて、来ない時はスパっと来ない。とてもきっちりしていて、割り切り方も上手い。とても素晴らしいスタジオです。自分達のスタジオで作っている作品ならともかく、元請けじゃないのにあの熱の入れ様、嬉しかったですねェ。田中さんの『腕毛ふさふさ』だって無理矢理連れてこられたようなもんですからね(笑)。言ってることはどうしようもないのに、きちっとやってくださって。本当に皆さんには何と感謝していいか分かりません。」と監督は思い出して語ります。

さあ、長い間書かせていただきましたこのAR日記もとうとう終わりに近付いてきました。気になる四郎の今後は、バンカラトリオの出番はまだあるのか。次週いよいよ最終回、お見逃しなく☆

最後までお読みいただきありがとうございました!



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(C)大地丙太郎・マッドハウス/j2製作委員会