angela

Special

 2005年12月に開催され、東京・新宿に集まったangelaファンを熱狂の渦に巻き込んだライブ『ミュージック・ワンダー☆大サーカス』。あれから2年後……伝説のライブがパワーアップ! 今回は2007年12月29日に東京厚生年金会館で行われた、その名も『ミュージック・ワンダー☆大サーカス2nd 〜TREASURE HUNTER〜』のライブリポートをお届けしよう!
 この日の東京は残念ながら雨。だけど会場の外には、ライブを待ちに待っていたangelaファンたちで溢れかえっていた。そしてほどなく開場すると、すぐに会場の大ホールはぢぇらっこによって埋め尽くされていく。
そして開演時間を少し回ったところで、atsukoの「行くぞー!!」というかけ声とともに、『ミュージック・ワンダー☆大サーカス2nd』がいよいよスタート!! 最初の曲「gravitation」から会場のテンションは最高潮。atsukoが煽れば煽るほどファンが飛び跳ね、会場が揺れに揺れる。その勢いを維持したまま次の曲「恋のfirst run」に突入していく。
 
   
atsuko「みなさーん、こんばんキーン! (ファン:こんばんキーン!)声が大きい(笑)。じゃあもっかい行ってみようか? こんばんキーン!(ファン:こんばんキーン)angelaで〜っす!」

KATSU「帰ってきたぞーーーー!」


atsuko「すごいっすね、みんな笑顔で。手にタオル巻いてる人もいる、早い! まだ使用しなくていいから(笑)。というわけで今日は1年8ヵ月ぶりのライブです(笑)。ドキドキでーす! みなさんドキドキですかー?」

KATSU「サイリュウムを落とさないようにねー。他の人の迷惑になっちゃうんで。これ落とせって前振りじゃないですよー?(笑)」


atsuko「というわけで、今日は思いっきり楽しんで行きたいと思いまーす! みんなついてきてねー?」
 
 MCの後は軽やかに舞い踊るダンサーたちをバックに歌い上げられていく「How many?」。そして曲が終わるといつのまにかステージにangelaの姿はなく、代わりに2体の人形が……。そこに開演前にさまざまな曲芸を披露していたクラウンたちが登場。彼らによるとangelaの2人はなぜか人形になってしまったらしい。どうにかangelaたちを元の姿に戻そうと奮闘する中、彼らはステージに1つの宝箱を発見。クラウンたちが宝箱に人形たちを入れたその瞬間、スモークの中からangelaが勢いよく登場!! どうやらここからは宝箱を開けるたびに過去のアルバムの世界にタイムスリップするという仕掛けのようだ。
まずは1stアルバムである『ソラノコエ』パート。「over the limits」の次は早くもangelaの代表曲「明日へのbrilliant road」が披露される。この曲にはイベントでお馴染みとなっている両手を上げ下げする振り付けがあり、客席全体が同じ振り付けをしていく様子はまさに圧巻だった。

『ソラノコエ』の次は2006年12月にリリースされた企画アルバム『新宿狂騒曲』のパートに突入。「接触」「人生遊戯」「鳥」と3曲が立て続けに披露され、atsukoの歌声が会場中に響き渡るたびに客席はノリノリ。東京・新宿の夜に相応しい、まさに『狂騒曲』が繰り広げられていた。その次は3rdアルバム『PRHYTHM 』の世界。まずは「DEAD SET」が迫力あるatsukoの歌声とKATSUのギターテクニックによって披露される。そして次の曲は「果て無きモノローグ」。先ほどとは打って変わって、atsukoの力強くも優しげな歌声が会場全体を包み込む。

曲が終わると、次は2ndアルバム『I/O』のコーナーがスタート。「merry-go-round」を儚かなげに歌いきると、次の曲は「Shangri-La」。もちろんこの曲はangelaライブ恒例となっているタオル曲だ。さらにatsukoの笛の音色に従って、お客さんも一丸となって笛で応える!! 出演者たちと観客すべてが不思議な一体感に包まれる一瞬だ。曲を終え、スクリーンを使用した映像コーナーも終了するとライブ冒頭の衣装に戻ったangelaの2人が登場。
 
 
 
 
 
atsuko「ただいまー! 時間旅行から帰ってきましたー!」
KATSU「過去から未来へとね」
atsuko「昔の衣装を着てみたりしたんですが、楽しんでもらえたでしょうか? ライブ中にあんなに衣装を変 ることが今だかつてなかったから裏ではすごいドタバタしてましたが(笑)」

そして「Tears on my pillow」から「Stay With Me」そして「LOVE LOVE Sweetie」といった『宝箱−TREASURE BOX−』に収録されたインディーズ時代の名曲が立て続けに歌い上げられていく。思い入れ溢れる3曲を歌いきったところで、もう一度MCコーナーへ。
 

atsuko「今の『LOVELOVE Sweetie』という曲はインディーズのころライブハウスでよく歌ってた曲です。昔、曲の途中で客席のみんなといっしょに合唱をしてたんですけど、今日この厚生年金会館でもみんなと合唱出来て感動した!」
KATSU「この曲のCDって路上ライブ初めて3年掛りで1万枚も売り上げたんだよ! 雪の日も、雨の日もいろんな権力と戦いながら、やっとの思いで1万枚売れたと思ったら『明日へのbrilliant road』で一週間で1万5千枚(笑)。そのとき上には上があると思ったね(笑)」

 といったインディーズ時代の裏話が終わると、ここでatsukoから次が最後の曲になるという驚きの一言が。最後の曲はラジオ番組『angelaのsparking! talking! show!』内の企画でファンとともに作った「君の傍で」
atsuko「この曲は本当にたくさんの歌詞をリスナーからいただいて、それを繋げてギュッと作った曲です。聴いてください『君の傍で』」
ファンとともに作り上げていったこの曲を、心を込めて客席に向けて歌い上げていく。
atsuko「ありがとうございましたーっ!!」

 そう客席に声を掛けると手を振りながらangelaは舞台袖へ。atsukoたちが去っていっても鳴り止むことのない拍手と歓声の中、自然と「アンコール、YES」というangelaライブ独特のアンコールの声が会場内に広がっていく。angelaを求めるアンコールの声に、ステージ上に姿を表わしたのはangela……ではなく謎の新人バンド「ドメスティック・ラヴバンド」(通称ドメラバ)。ドメラバを知らない人にも説明すると、彼らはボーカル家庭内愛子(通称愛子様)と、ギタリストZ-GATZ(ズガッツ)、ベースのブレイブ、キーボードの塩分、ドラムのcojiの5人から構成されるバンドで、事務所の先輩であるangelaを超えるべく密かに活動している集団である。それにしても愛子様はatsukoに、Z-GATZはKATSUにそっくりである。本人たちはangelaの2人とは別人で関係ないと言い張っているようだが……。
 
 
愛子様「angelaはもう出てこない! 今日この厚生年金会館はアタイたちが占拠した!」

 愛子様によるその一言に騒然となる会場。そして早速彼らによるライブがスタート。1曲目は「The end of word」。そうangelaの2ndシングルであるその曲をドメラバ風にアレンジした曲。新人バンドにしてはやけに曲の完成度が高いのが気になるところではあるが、会場内もそんなドメラバの歌と演奏に引き込まれていく。MCを挟んだ次の曲は、彼らの唯一の持ち歌である「運命的LOVE引力」。先ほどの激しい曲調とはまた一味違ったポップチューンな曲の次は、またまたangelaの曲で「翼」のドメラババージョンが披露される。そんな中、さらに演奏を続けようとするドメラバの皆さんだったが、そこにサイレンが鳴り響く。

愛子様「やべぇ見つかっちまった! 野郎どもずらかるぞー!」

愛子様の一言で慌てて去るドメラバのメンバーたち。まさに稲妻のように現われて稲妻のように彼らは去ってしまった。

 
 
 ドメラバが去り、本日二度目のアンコールの声が厚生年金会館に響き渡っていた中、突如ウエディング音楽が流れ始める。呆気に取られて見ているとなんとステージの奥から純白のウエディングドレス姿のatsukoが登場。そして彼女の口から驚愕の事実が発表される。
atsuko「私事ではございますが、angela、atsukoは今年結婚しましたー!!」

 なんと本人からの結婚報告。これを受けて会場のお客さんから彼女の幸せを祝う拍手と歓声がatsukoに送られる。さて気になるのはatsukoの結婚相手……もしかすると相手はKATSU? という予想がぢぇらっこの脳裏によぎる中、その真相は……

 
atsuko「最初にぢぇらっこのみんなに直接お話したくて今日この日を選びました。結婚してもangelaの活動、ドメラバ…あっこれは違う(笑)。あっその前にひとつ大事なことを言うことを忘れてました。結婚相手はKATSUではありません!!」

 atsukoの結婚相手は、どうやらKATSUではないようだ。これにはKATSUを応援している女性のぢぇらっこには朗報かもしれない。またここで堀江由衣さんを始めとする、スタチャの仲間たちからビデオメッセージが送られる。そんな中、ビデオメッセージの最後の人物がスクリーンに映し出されると会場からどよめきが。なんとメッセージの最後を飾ったのはangelaの大先輩である林原めぐみさん。思わぬビッグアーティストからのメッセージにステージ上のatsukoも驚きを隠せないようだった。

KATSU「絶対僕と結婚してくれるものだと僕も思ってたんだけど(笑)」
atsuko「えー! 何で心にもないことをここで言うの?(笑)」
KATSU「来年でangela15年目に入るんですが、angelaの活動をやっていくことで案外普通のことが出来なかったことって実は結構あって。例えば成人式だとか、クリスマスとか、大学のキャンパスライフだとか」
atsuko「やってないねー」
KATSU「angela実はすごく貧乏だったので、バイトしながら休みの日にレコーディングや路上ライブをやってたんだよね。本当に毎日がバイトか路上ライブかみたいな感じになってて、それなのにatsukoはよくがんばったなと。だからせめて結婚ぐらいはちゃんと祝ってやりたいなと思って」
atsuko「祝ってやろうと(笑)」

MCの後は「Peace of mind」を純白のドレス姿のatsukoが力強く歌い上げていく。ところが、曲終盤でなぜか楽器の演奏が止まってしまう。そして、それと同時に始まる客席の大合唱。そう、これはKATSU提案による客席を巻き込んだatsukoに対するサプライズ。ステージいっぱいに純白の無数の羽根が舞い降る中、atsukoと客席によるアカペラの大合唱が会場中に響き渡っていた。
ちなみにこの美しく舞い降る羽根は、KATSUにも知らされていないサプライズであった。

 
 
 

 感動的な「Peace of mind」が終わると、次はアップテンポな「cheers!」へと続いていく。ドレス姿からTシャツ姿になったatsukoが合流。出演者、客席みんなで手を振りながら合唱し会場全体を一気に盛り上げていく。曲が終わると最後のMCコーナーへと突入し、最後の最後にメンバー紹介。KATSUの番が訪れるとイベントでは恒例のネタが今回も発動。

KATSU「今こそ立ち上がれ国民よ! ジークジ○○!!」
客席「ジークジ○○!!」

 いつまでも叫ばれる「ジークジ○○!!」の掛け声が2年振りに厚生年金会館を埋め尽くす。最後にKATSUが一言叫ぶ。

KATSU「あえて言おう、KATSUであると」
atsuko「そしてボーカルのatsukoでーす! タイムスリップあり、ドメラバあり、そして結婚発表ありと盛りだくさんな一日でしたが、楽しんでもらえましたか? 私もみんなの笑顔がたくさんで本当に嬉しいです」

そして本日のライブ本当に最後の曲が披露される……。

atsuko「これが最後となります。今年の嬉しかったことも、楽しかったことも、辛かったことも、苦しかったこともぜーんぶこの曲にぶつけて一緒に盛り上がりましょう!!」

 『ミュージック・ワンダー☆大サーカス2nd』を締めくくる最後の楽曲は、人気投票第一位の「Yell for you」。今年のすべてをこの曲にぶつけるかのごとく歌い、跳ねエネルギーを燃やし尽くさんとangelaたちと客席すべての人たちが一体となっていく。

 

 

 atsuko「今日は本当にありがとうございましたー!!」

 マイクを使わずにKATSUと客席に向けて最後の挨拶をすると、会場内から延々と鳴る拍手に送り出され、2人はステージを後にしていく。こうして2年越しで開催された『ミュージック・ワンダー☆大サーカス2nd』は幕を閉じた。2007年は去っていくけど、angelaたちは来年もぢぇらっこに夢と希望、そして楽曲を提供してくれるはずだ。彼らの2008年の更なる活躍に期待するとともに、彼らがまた3回目の大サーカスを開催し僕たちの前に姿を現してくれることを願わずにはいられない。

 
© Copyright King Record.Co.,Ltd. All Rights Reserved.