angela

Special

 

  angela年末恒例のスーパーライブ、『ミュージック・ワンダー★大サーカス 4th』が2009年12月29日、東京・中野サンプラザにて開催。

『ねぇねぇおばあちゃん、町はずれのサーカス小屋につれていってよ』
『ミュージック・ワンダー★大サーカスのことかい。あそこには秘密があるんじゃ。あのサーカス小屋の下には昔は大きな歯車があってね。その歯車は回れば回るほど綺麗なお人形さん達がそれはそれは楽しいショーを見せてくれたんじゃ……』

 
 
お婆ちゃん(cv松尾佳子さん)と男の子(cv小林由美子さん)の童話風の会話に続き、サーカスの開幕の口上が鳴り響くと、始まったのは「Spiral」。
赤と白のサーカス小屋風のステージに歯車の回るスクリーンをバックに登場した紫と銀のドレスのatsuko、同じく紫と銀のロングコートのKATSUは、ステージ前方左右のお立ち台に駆け上り1曲目からアグレッシブに客席を挑発。客席のぢぇらっ子達もちろん総立ち、スクリーンに流れる謎の言葉「アスニアルカルサ」のコーラスをピッタリと大合唱。事前の振り付け講座がなくても振り付けは完璧! 二人の気合いに力いっぱい応える。

 今回のステージは、新曲中心だった『Land Ho!』ツアーでは歌われなかった懐かしいナンバーをいっぱい散りばめた選曲。バンドにはkanacoのバイオリンが加わり、ステージを盛り上げるダンサー・超踊り子隊も参加しての総勢29名構成、シーンに合わせた衣装で華やかにステージを彩る。そしてatsukoもダンサーとのコンビネーションダンスにトライ、男性ダンサーにリフトされたアクロバティックなポーズも決めた。 

 
「一年待たせちゃった感がありますね。ツアーとサーカスはやっぱり別物だからね……」トークでも1年ぶりの「大サーカス」への気合いを語るふたり。

しかしそこへ「大サーカス」ではおなじみ、KOTA、TOTTA、ダイアナの3人のクラウンが登場。
彼らが舞台袖にある「ON/OFF」の目盛りのついたレバーに近づきレバーをONからOFF側に半分ほど動かすとなぜかステージのangelaや超踊り子隊の会話や動きが停止、レバーをONに直すと元通りに。
それをいいことにクラウン達がKATSUのギターをほうきに取替えたりatsukoをKATSUにけりを入れるポーズに動かしたりとイタズラ三昧。
ついにイタズラがばれ、「そのレバーさわっちゃダメー!!」と止めようとしたangelaの前で、レバーがとうとうOFFに!
すると舞台は暗転、雷鳴が鳴り響き、黒装束に真っ白の仮面、異様に丈高い闇に巣食う異形の者達が踊り狂い……そして黒いつなぎ姿のドメスティック♥ラヴバンドの面々が闇をしょって降臨!

「待たせたな! 今夜は1年ぶりのギグ。おまえらを存分に楽しませるぜ!」
ボーカル・家庭内愛子の高笑いと共に始まったドメラバのギグは、なんとangelaのバラード新曲をパンクなサウンドにアレンジ、歌詞をセリフにしておたけんだり、灼熱のハイトーンシャウトを魅せてくれたりとダーク(でもちょっとコミカル)なパワーでぢぇらっこ達を圧倒。
さらにここで愛子様の爆弾発言「今年をもってドメラバは……かい……」もしや解散!?と思いきや「……貝柱の養殖をやめます!」とのこと。一気に脱力してしまった客席。

しかしそこでなんとZ-GATZ、ブレイブ、塩分、koji達メンバーが愛子様に反逆!(理由は愛子様が貝柱の養殖にかまけてドメラバの活動を疎かにしたこと、などいろいろ……普段は愛子様のセリフのエコー要員だったメンバーが珍しく不満をぶちまけた)そしてあのレバーをOFFからONへ……! 「愛子様、本当は愛してました……」「俺達最高のダチ、いや家族だったぜ…」「またむこうでもドメラバやりましょう……」哀切の叫びと共にドメラバは消滅……kanacoのバイオリンで奏でられる「Forget everything」の如く、今までの全てがなかったかのように、angelaのステージが再開した。

 
後半戦ではなんと、4年前の全曲ライブ以来の「ミュージック・ワンダー★大メドレー」が登場! 前回を超える全10曲24分に渡る超ロングメドレーにはぢぇらっ子達も狂喜乱舞、コーラスを大合唱&ジャンプしまくりで大盛り上がり。
「実はこのメドレーは、あの…見た…?いや、読んだ…。本に書いてあったんよ」と、本=超巨大な予言書「ミュージック・ワンダー死海文書」(笑)を持ちこむKATSU。それをのぞいてみるatsuko。そこに書かれていたのは……
「『12月29日19時54分、サーカス小屋の地下にて回りし幸福の歯車が、神の意志により崩壊、世界を暗黒の都と化すであろう』……これって今!?」

悲鳴と轟音と共にスクリーンの歯車が崩壊した!

『ねぇねぇおばあちゃん、このオルゴール、また鳴らなくなっちゃった』
『歯車が壊れてしまったんじゃな。永遠のものなんてないんじゃ。失うことをきっかけに新しい何かを生み出すこともできる。今できることの一歩、それを踏み出すことが新しい道になるんじゃ』

……お婆ちゃんの言葉と共に、白いドレス姿のatsukoがアカペラで「明日へのbrilliant road」を歌い出す。呼応するようにキャンドルの光が灯り、atsukoとアコースティックギターを弾くKATSUを中心に光の道となっていく。「一緒に歌って」というatsukoの声にぢぇらっ子達の大合唱が重なっていく。みんなの“歌の力”に支えられ、ふたりは金色の衣装の新しいangelaに生まれ変わる……「未来とゆう名の答え」がここに示された!

 
「歯車は壊れてしまいました。でもみんなの歌声が2009年angelaの歌の原動力になり、今日またみなさんの声を聞いて2010年への力を蓄えました。ありがとうございます!」

蘇ったangelaは、「2010年もいろんなことにトライしていきたいと思います」と堀江由衣さんへの提供曲「try again」、そして新境地の新曲、TVアニメ『アスラクライン2』の最終話を彩った「キラフワ」を初披露。巨大風船が舞う中、チア姿の超踊り子隊とポンポンを振って踊るプリティなメロディにはぢぇらっ子達も嬉しい衝撃! さらにクライマックスの「cheers!」では、勢揃いした超踊り子隊、クラウン、足長ダンサーズ、バンドメンバーにもちろんangelaも、ひとりずつリンボーダンスしながらメンバー紹介!という楽しいトライも加わり、最後まではじけまくった!
 
 アンコールでは、新作『蒼穹のファフナー HEAVEN & EARTH』主題歌をangelaが担当することを発表!
いきなりの大ニュースが飛び出した。そして、2010年春公開予定の映画『心中天使』主題歌となる新曲「「リアル」は…」を本邦初お披露目!ラスト曲はステージ中央の階段に集った仲間達みんなに見守られながらの「Peace of mind」。ぢぇらっ子達のアカペラ大合唱に応えるように最後のフレーズを歌いだすatsukoさんの瞳には涙……。「今回はいろんなものを詰め込みすぎて、正直自分の容量を超えてしまう部分もあって、自分でやりたいといったのに自分ができないことでいっぱいいっぱいになって、ジレンマに陥ったり、一生懸命やってくれているスタッフのみんなに優しく接してあげられなくて、それでまた悩んだり……。でもこの瞬間を迎えられて本当に幸せです。本当にありがとう」と感無量の涙を流すatsuko。
ちっちゃい事務所だからこそ大きなことができる、とスタッフみんなで頑張ってきました。でも今回いっぱい頑張ったのはatsuko。「当日までいろんなアイディアを出してくれて、それをスタッフが叶えてくれた。そして今日来てくれたみんながこんなに楽しんでくれたということが、angelaの原動力になりました。今度はangelaがみんなの原動力になります。誓います!」とKATSUも熱いメッセージをぢぇらっ子達に贈った。
 

『ミュージック・ワンダー★大サーカスも遠い昔に一度だけ暗闇の世界に飲まれたことがあったんじゃ。その時はサーカスを愛してくれるみんなの歌声で光を取り戻すことができたんじゃ……』
『お婆ちゃん、またあの歌歌ってよ』
……そこに流れるのはatsukoが歌う「幸せの温度」。

『今年の大サーカスも終わってしまう時間じゃ。』
『ちぇ、行きたかったなぁ』
『よしよし、来年の大サーカスは必ずついていってあげるからね』
『約束だよ、atsukoお婆ちゃん』『KATSUは本当に素直な良い子じゃのう……今もその歯車は回っとる。誰かが誰かのためにずっと回し続けてるのかもしれんの……』


スクリーンの歯車をKATSUが回すと、再び回り始める歯車。さらにatsukoの腕の動きに合わせて、「ありがとう」の文字が。ぢぇらっ子達の大きな拍手&歓声に送られangelaのふたりが去っていく……今サーカスが終わっていく……新しい“幸福”の歯車の光に満ちて……。

これまでとはひと味変えて「歯車」をテーマにしたファンタジックなストーリー仕立てのステージとなった4回目の『ミュージック・ワンダー★大サーカス』。全曲全開で歌い上げたatsukoの熱、その力を受け止めバンドサウンドからBGMまで繊細にかつ懐深く、世界を広げていったKATSU、そして世界を鮮やかに形にしていった出演者陣&スタッフ……チームangelaの熱い“歯車”を目と耳と心で感じることができた一期一会の得がたいステージだった!

★set list
1. Spiral
2. 謝罪状況
3. In your arms
4. 人生遊戯
5. 笑い者のFairy tale
6. Galactic material
7. 光、捜せなくとも(ドメラバVer.)
8. 運命的LOVE引力
9.  翼(ドメラバVer.)
10. Link(ドメラバVer.)
11. Forget everything(バイオリンVer.)
12. ミュージック・ワンダー大メドレー
(満月オールナイト→How many?→solitude→EMOTION→fly me to the sky→innocence→砂の城→虚無の嵐→butterfly→Yell for you)
13. 明日へのbrilliant road
14. 未来とゆう名の答え
15. try again
16. キラフワ
17. オルタナティヴ
18. cheers!

(encore)
19.「リアル」は…
20. 彼方のdelight
21. Shangri-La
22. Peace of mind
23. 幸せの温度

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