angela

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『宇宙のステルヴィア』の佐藤竜雄監督も学んだ早稲田大学の教壇に、angelaが立った!秋の学祭シーズンもいよいよ大詰めの11月7日・日曜日、早稲田大学本部キャンパス15号館で開催されたトーク&ミニライブイベント。ストリートとも、ライブハウスとも違った学祭ならではのステージ……じゃなかった、講義模様を紹介しよう!全員、注目!
 
KATSU 「ハイ、授業を始めます。起立!礼!着席!」 
atsuko 「よろしくお願いしまーす。」 
KATSU 「まずは出席を取ります。安藤!内田!江頭!いる?2:50!」
 階段教室を埋め尽くした聴講生(=ファンのみんな)から、KATSU先生から名前を呼ばれる度に「ハイ!」と返事が返る。うん、元気があってよろしい!今日のatsuko先生とKATSU先生は、語って、プロジェクターのキュー出しして、サンプラーを持ち込んで音効さんまでやってしまうという大活躍(しかもトーク後はミニライブ)。学祭のトークイベントは数あれど、ここまで自分たちでやってしまう出演者はいただろうか?……ってなわけで、先ず一時間目はトークコーナー。最初の論題は「angelaの『教えてあげる』」。当然、始業のジングルはあの曲だ。自分で音源持ち込みだからやりたい放題だ。angelaの今昔を映像を交えつつ振り返るこの講義、一体どんな逸話が飛び出す事やら。それでは講師の先生方、お願いします!
 先ずは、今から約4年前、ストリートライブを展開していた頃の話から。
atsuko 「angelaは……ここで言うのもなんですけど……一度デビューをして、それはそのままフェイドアウトして……」
KATSU 「……レコード会社も事務所も全部辞めて、ゼロから始めよう、っていうことでストリートライブも始めたわけで。路上っていうのが凄くストレートにね。自分達の音楽に興味のある人は止まってくれるし、興味ない人はみんな通り過ぎる」 
atsuko 「ストリートライブっていうのは、みんなも見たことあると思うんですが、演るのって意外と恥ずかしい。こっちから見るぶんには、簡単に演ってるように見えるんだけど、そこに行きつくまでの心構えとか、本当にここは歌ってもいい場所なのかな?とか考えて、下調べに代々木公園の方に行ったり情報収集して、それに至るまで、かなり心構えが要る。結局、ストリートライブしていい場所は基本的に無いです。道路交通法的には」
KATSU 「無許可でドーンと。」 
atsuko 「ストリートライブで、まさにアルタ前で歌を歌ってる時に、中西プロデューサーが通りかかって、CDを買って帰ってくれたのね」
KATSU 「買って帰ってくれて、後日『angelaさんの次のライブの予定はいつですか?』と連絡を頂いて、『あー、ファンの方なんだなぁ』と思って……」

 続いては、中西Pとの出会いから『明日ブリ』期までのお話に。
KATSU 「……こうこうこうで、こういうところで演ってますって言ったら、『実は僕、キングレコードの者なんですけど……』『は?!』『実はangelaさんに主題歌を歌って欲しい番組が……』みたいなことは言われました。聞かされてなかった。『宇宙のステルヴィア』というものが、キングで2003年期待されてるアニメだってこと」
atsuko 「TVアニメの主題歌を歌うっていうことは、結構凄いことで、普通、道で歌ってる人に『歌いませんか?』っていうのは有り得ないことなの。だから私たちも、最初は『本当にぃ?』って感じだったんですが、話しているうちに『えー、本当なの〜〜?』ってなってって曲をレコーディングしている時も半信半疑で……」
KATSU 「監督が『ナデシコ』の佐藤竜雄監督だっていうこともレコーディング前に全然聞いてなくて。レコーディング中に、20人ぐらい取材が来たの。ドーンと。これって普通のことじゃないよね……普通のアニメじゃないよね、って思って、実は凄い力が入ってた作品だった……っていうを曲ができた後に聞かされた……みたいな」
atsuko 「中西Pと奇跡的に出会って、『明日へのbrilliant road』が生まれたワケですが、ホント2003年はバタバタといろんなことがあって……『明日ブリ』出して『おぶざわ』出して、夏には東・名・阪・札・福と回って、その時まで自分たちの音楽を誰が聴いてくれてるんだろう?って思ってた。数字で何枚=何人っていうのは判るんだけど、実際誰が買ってくれてるんだろう?っていうのが実感できなくて」
KATSU 「キャンペーンで回ってる時に札幌とかで……自分たちの中では遠くの場所で……何百人というお客さんが来てくれて、『宇宙のステルヴィア』って凄い作品なんだなっぁて僕が気づいたのはそん時かもしれない」
atsuko 「あたしも札幌が一番大きかったかもしれない。今日はこうしてみんなの顔が見えるけど、歌ってる時は(ステージが明るくて客席が暗いと)見えなかったりするでしょ。握手会とかでみんなと会って、『本当に会えて良かったです!』とか泣いちゃう子に会うと『ああ、私はあなたのことを何も知らないのに、あなたは私のこと知っててくれて、ホントにこちらこそありがとうございます〜』って、私が泣きそうになった」

 二人のお話は、さらに2003年から2004年へと続く。
atsuko 「2004年になって、『ヴァンパイア・ホスト』の2曲、『fly me to the sky』の2曲、あと堀江由衣さんに曲を2曲……『Shangri-La』『Separation』も実はその時作ってたんですけど……それを全部同時ぐらいに進めなくちゃいけなくて、正直すごく、イッパイ×2な感はあったんだけど、ホームページの日記とかで何も詳しいことが言えないのがちょっと辛かった。そんな中、『オタコン』ていうアメリカのアニメのイベントに行かせて頂くことになりました」
KATSU 「日本のアニメってのは向こうじゃ凄く斬新にとられてて、向こうの人たちは『オタク』って部分に凄く誇りを持ってる。カッコいい・クールな言葉だと受け止めてるみたいで、空港に着いて最初に出会った向こうドライバーの方も『Are you OTAKU?』って訊いたら『I am OTAKU!!』と」
atsuko 「ステージに出たんだけど、MCで『Are you OTAKU?』って言ったら『Yeah!』ってみんな言ってくれたので、『I am OTAKU,too!!』って言ったら、それだけが、日本のアニメ雑誌にバーン!と。angelaの歌ってる写真があって『I am OTAKU,too!!』。『アメリカのangelaの模様』ってところに!」
 いよいよトークはニューアルバム『I/O』の話題へと。
atsuko 「11月17日発売の『I/O』、色んな曲が入ってます。すごい明るい曲から暗い曲……」
KATSU 「曲順もこだわって、一つの作品として楽しむ・飽きの来ない、エンドレスで聴ける曲順にしたい、っていうのが一つのテーマなんです。あと、1曲目に『CORE』っていう『I/O』全体の趣旨みたいなテーマを歌っている短い曲があるんですね。それは空気感を大切にしたいってことでエンジニアさんを二人呼んで、この楽器はこう録った方がいいとか、この壁に反射したこの音が欲しいとか、何かそういう聴き方もできるという自己満足的なこだわりも……」
atsuko 「自己満足かい!」
KATSU 「普通とは違ったマイクを使ってみたり、そういう意味で、一曲一曲面白いこだわりが……」

atsuko 「バラエティ豊かだよね。すごく」
KATSU 「……一言で片付けちゃったね」
atsuko 「うん!でも、本当にたくさんの方に聴いてもらいたいと思います。ここでangelaのプチ・歴史を振り返るお時間は終わりです!」

angelaの歩みが分かったかな?生徒諸君。さて、続いての論題は……

atsuko 「トークコーナー2番、『angelaのおしえてせんせいさん』!」
 当然、始まりの合図はあの曲だ。担当Pが不在なのをいいことにやりたい放題だ。今度の講義は、angelaについてみんなが普段思っている素朴な疑問にお答えしよう!という、大学の教室にふさわしい講義。それでは怒濤の一問一答(二人だから二答もあるが)、スタート!

Q1: 『曲によっては振り付けがありますが、誰が考えているのでしょうか?また、atsukoさんはカラオケで練習する時踊ったりしますか?』(いきなり2問だ)
atsuko 「振り付けは、私とKATSUと事務所の社長と3人で大体、あとプロデューサーも考えてくれる時も。振り付けをやる・やらないも結構悩んでて、賛否両論あるんですが『Shangri-La』ではタオルを回したいっていう根本的な動機がありまして。そして、カラオケで練習する時……踊ったりしてます」
Q2: 『angelaの曲で、歌い慣れていなくても歌い易い曲は何ですか?』」
atsuko 「歌いやすい曲は……『綺麗な夜空』」
KATSU 「うん、簡単だねぇ〜」
(←スルーした)
atsuko 「『Shangri-La』と『Separation』は難しいですね。自分も頑張ります」

Q3: 『angelaの二人はファフナーの何機目にお乗りになるんですか?』
KATSU 「意外と来ないですねぇ、まだ」
atsuko 「来ないねぇ」
KATSU 「ファフナーが何機目っていうより、俺は溝口さんがいればそれでいいかなー、と。溝口さんと、あと衛のゴウバイン」

Q4: 『声優デビューはいつですか?』
atsuko 「今すぐにでも!」(←即答)

Q5: 『お昼ご飯を食べましたか?』
atsuko 「サクサクっと食べました。幕の内弁当でシャケがどばーっと乗ってましたよ。豪華でした。ありがとうございました!実行委員の皆さま」

Q6: 『萌えてるか〜〜?』
KATSU 「もちろん」(←キッパリ平然と)
atsuko 「はい!(挙手)新しい挨拶を考えました。『萌え〜〜ッス』。スタチャで一瞬流行ったんだよね」
KATSU 「次回アメリカに行く時には『萌え〜〜ッス』広めようかと思ってるんだけど、みんな賛成じゃないんだよね……」

Q7: 『お隣りの教室での『ネギま!』イベントに来たんですが、angelaさんも来るというのでこっちにも来てしまいました。許してくれますか?』
KATSU 「もちろんでございます!オレも行きたかったんだよ」
atsuko 「麻帆良学園に入れて貰えないかな、とかね。声のクラスメイトにもう1巡12カ月があったら……ダメ?」
KATSU 「ダメだな」

Q8: 『atsukoさん、理想の女性のタイプは?』
atsuko 「『atsukoさん、理想の“女性”のタイプは?』あれ、間違ってるよこれ?『KATSUさん、理想の男性のタイプは?」
KATSU 「そうね、ちょっとヒゲが濃い目で……って、おおい!」(←atsukoにツッこむ)
atsuko 「私も可愛い女の子を見ると、堪らないですね。声優さんの女の子って、ちょー可愛いと思わない?」
KATSU 「うん」
atsuko 「ねぇ。(松本)まりかちゃんも、(野中)藍ちゃんも可愛いしさ。堀江さんなんてすっごい可愛いよね、どうしてあんなに可愛いのぉ〜」

Q9: 『今朝起きて一番最初に思ったことは何ですか?』
KATSU 「あー、朝だ」
atsuko 「私はいつもはなんだけど、目覚ましを止めて、あと〜分寝れる!」

Q10: 『ファンクラブは作らないんですか?オリジナルグッズとかも作って欲しいです』
atsuko 「ファンクラブね、やりたいんだよね、個人的には」
KATSU 「angela、ファンクラブには入ってるんですけどね。」
atsuko 「ちょっと黒猫な感じの。angelaファンクラブ、作りたい……“angelaと行くみちのく湯煙”楽しくない?みんなで露天風呂。“KATSUと露天風呂に一緒に入れるオークション”とかどう?二人っきりで。“あなたの部屋で枕投げ選手権”とか……」
KATSU 「angela、下らないことをなるべくいっぱいやるから」

Q11: 『ほりじぇら(堀江由衣+angela)はCDデビューするのですか?』
KATSU 「目指してます。」

Q12: 『KATSUさんはギターの他に弾ける楽器はありますか?』
KATSU 「はい、色々それなりに。実は歌以外は結構できるんです。元々ドラマーなので、angelaの曲も一番最初にドラムパートから作ったりして。ベース、ピアノ……あ、管楽器はできないか」

Q13 :『今日のは学園祭でのライブですが、お二人の学園祭の思い出などあったら教えて下さい。』
atsuko 「ラジオで言いましたけど、私は中学生・14歳の時に主演・脚本・演出・監督:atsukoっていう劇をやりましたね。ちょっと、引いちゃうよねぇ。自分で書いて演出して……主演が自分ていう。その劇の最後に私が1曲熱唱して終わり!それを2days。それが一番の思い出かな」
KATSU 「俺は、すっごい昔……7〜8年前に、埼玉県の久喜高校に呼ばれて文化祭に出た時。大雨で演奏できないっていう時に、生徒たちがみんな雨の中待ってくれてて、「やろうよ!」って言ってくれて演ったのが、すごく印象に残ってるライブの一つ。盛り上がって『あぁ、楽しかった〜』って思ってたら、それから数年後に路上ライブをやってる時に、『元・久喜高校の生徒です、覚えてますか?あの時の文化祭、私見てました。』っていう人に偶然会って、それが『あぁあんな前のことを覚えててくれたんだ……』みたいに……凄く嬉しかったな」
atsuko 「その子の名前、私も覚えてますね。……そんな感じで、まだまだ質問があっても答えられないのは残念なんですが、そろそろお開きのお時間に……お開きじゃない、トークのコーナーは終わりになってしまいます。皆さん本当にお尻が痛くなったと思いますが、今日はつたないお喋りを聞いて下さって、ありがとうございました!」
KATSU 「起立!2時間目は音楽の授業です。みんな遅刻しないように」
atsuko 「気をつけ!礼!」
atsuko・KATSU 「ありがとうございました〜!」

……というわけで、たっぷり1時間以上、途切れることなく話し続けた2人だった。今日の講義は、期末テストに出るわけはないが、覚えとくと何かいいことがあるかも知れないから忘れないように。それでは、10分間の休憩!生徒諸君は始業の合図までに席に戻るように。一時解散!


 
  約10分間の休み時間を挟んで暗転した教室、教壇に登場したatsukoとKATSU。「全員起立!(KATSU)」の号令を待ちかねたように、立ち上がる生徒たち。音楽の授業は、『fly me to the sky』からスタートだ。「早稲田ー!元気?」普段は私語を漏らすことさえ慎まれる神聖な教室である。この機会に騒がなきゃ損!とばかりに生徒(=ファンのみんな)達も応えていく。続いて『綺麗な夜空』と、いきなりボルテージを上げるべく並べた曲順に、音楽の授業なのに何故か早くも体力勝負の様相を呈してきたぞ。
 続いては「雪」から始まるangela classics3連発。今回、angelaを招致した早稲田大学のイベント実行委員さんから、「インディーズ時代の曲も聴きたい」とのリクエストもあったそうで、この日のステージでは「3曲も続けて昔の曲を歌うのはここ1年位なかったから、楽しい!(atsuko)」という、新旧取り混ぜた幅広い選曲になった。

 
「ストリートライブの頃は雨が降ると中止だし、警察が来ると中止だし、怖いお兄さんが来たらもっと中止だったのね。その頃と比べて今、嬉しいなって思うのは、こういう(屋根のある)所なら雨が降っても濡れないっていうことと、それよりも何よりも、せっかく遠いところから見に来てくれた人がいても、そうやって中止になっちゃうと一曲も聴けないで終わり……そういうのがないっていうこと。今日は早稲田祭に呼んで下さってありがとうございました!もちろん来てくれたみんなも!(atsuko)」angelaの歴史を紐解くトーク、そしてインディーズ時代の曲を演奏して、2人の胸にはどんな想いが去来していたことだろう。きっとその場にいた誰もが、atsukoの言葉の意味を心から感じ取れていたはず。旧きを振り返った後は現在の曲、『蒼穹のファフナー』EDテーマ、そしてニューアルバム『I/O』にも収録されている『Separation』。そしてつまらない授業は長くてツライが楽しい時間はアッという間に過ぎてしまうもの。
早くもラストナンバー『Shangri-La』の時間が来てしまった。「ありがとーございましたー!すっごい楽しかった!(atsuko)」ステージを去る2人に、まだまだ補習(=アンコール)を求める声援が……

アンコールの声に応えて再びステージに登場した二人。「学生の皆さんも将来への不安とか色々あると思うんだけど、僕もストリートライブやってた時、すごく不安でした。でも、音楽をやることを楽しむっていうのも大切だけど、いつも一生懸命やってきたつもりなんだよね。努力っていうのは苦手だけど、一生懸命ってのは忘れないできて(KATSU)」「私はゲームやらないんだけど、人生って、RPGのような感じがしない?。誰かと出会うと、そこから道が広がってくみたいな。
『CD出したいな、どうやって作ればいいんだろう?』って思いながらストリートライブをやってると、『CDを出すことがあったら言って下さい』って言ってくれる人が現れたりして。angelaもそうやって色んな人と出会いながら色々なことを吸収していくから、みんなと一緒に大きくなっていけたらな、って思ってます(atsuko)」今年の学祭シーズンは終わっても、来年の秋も……いや、来春の学祭にもangelaの出演を、二人からのメッセージを待っている学生はきっといる!「学園祭のチャンピオン」目指し、それでは今日の日のホントにホントのラストナンバー・『明日へのbrilliant road』!
「学園祭、楽しい!みんなどうもありがとー!」トークとライブで盛り上がった2時間強、最後まで付き合ってくれたみんなへ、閉幕ぎわのプレゼント・angela史上初のサインボール投げ!(しかも、中には野中藍ちゃんのサインボールも一個だけ混ざっていたという)大学生のみんなは4年間の貴重な時を、そうでない人はそれぞれの青春を、一生懸命過ごして欲しい!angelaと共に、また盛り上がれる日を楽しみに……今日の講義はこれにて終了!また会おうね!



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