週刊少年マガジンで連載中のギャグ漫画「魁!!クロマティ高校」。この作品が高いクオリティを備えた人気作であることに疑いの余地はない。第26回講談社漫画賞を02年に受賞し、単行本は合計450万部を突破したのだから。女子高生も「これって超クロ高?(=“笑える”という意味)」とか造語しちゃうほどの浸透度(らしい)。しかも押井守監督作『イノセンス』を手がけたProduction IGが速攻で注目し、アニメ化した作品でもある。
 しかしその実写化は誰もが不可能だろうと考えた。だいたい原作のイメージ通りにキャスティングができそうもないし、漫画だから笑えるナンセンス&シュールなギャグを長編映画としてどう見せるというのか? 誰もその答えを持ち合わせていなかったのだ。
 しかしココに恐るべき男が立ち上がる。「でも僕、漫 画太郎の『地獄甲子園』とか『ババアゾーン(他)』とか実写で撮りましたけど」―男の名前は山口雄大。今年34歳という気鋭の監督だ。初監督作『地獄甲子園』であっさり03年ゆうばり国際ファンタスティック映画祭ヤングコンペティション部門グランプリを受賞。シネクイントで公開するや、レイトショー公開の動員新記録をどーんと樹立した強者である。
 そして奇跡は続く。それは「仮面ライダー龍騎」でブレイクした須賀貴匡という俳優の存在だった。あまりに劇画タッチなキャラクターである主人公、神山高志にそっくりじゃん。ありえねー。さらに神山の仲間である林田慎二郎に、キムタクに続くリーバイスのイメージキャラクターを務め、ドラフトギネスのCMが話題の虎牙光揮。前田彰とその母という強烈な二役で、『ばかのハコ船』『リアリズムの宿』で一度見たら忘れられないインパクトを残す個性派、山本浩司がそれぞれ扮する。その他、これまたキャスティング不可能と思われたフレディをベテランの渡辺裕之、乗り物酔いに極端に弱いクロ高のウラ番竹之内豊を現役のプロレスラーである高山善廣、北斗財団の御曹司・北斗武士を金子昇、パシリの田中君たちをロバートが演じる。
 さらに一撃必殺なシュール系ギャグの第一人者、板尾創路がハイジャック犯のマスク・ド・竹之内として出演するほか、構成として脚本づくりに参加。原作と異なる、異次元な笑いのエッセンスを加えることに成功している。その他『あずみ2 DEATH or LOVE』の増本庄一郎が、『ババアゾーン(他)』につづき脚本家&俳優として参加。
 またアクション監督は今秋公開の大作『忍SINOBI』も担当、近日、監督デビューの決定している下村勇二が手がけ、主題歌は最後のツッパリ、“永遠の16歳”こと氣志團が楽曲を提供している。
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(C)2005 「魁!!クロマティ高校」製作委員会/講談社/野中英次