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物 語
ある人物の急死によって迷宮入りした大事件があった。それから
15年、事件のことなど思い出す人々がいなくなるには十分な歳月が
流れていた。ただ一人の男を除いては…。彼の名は谺丈二(こだま
じょうじ)。しかし、それが本名であるかわからない。彼の目的は
事件の真相を究明することなのか?それが真意であるかどうかもわ
からない。
丈二は鬼無宿(きむじゅく)という小さな田舎町に降り立った。
そこは15年前の事件に関わったらしい男・荒鬼(あらき)源蔵の生
まれ故郷だった。かつては銅山によって栄えたこの町も、現在は鉄
道を境に昔ながらのレンガ造りが立ち並ぶ南側を『赤い街』、新興
住宅地の北側を『白い街』と地元では呼ぶようになっていた。紅白
というめでたい呼び名とは裏腹に、2つの街はそれぞれのギャング
が取り仕切っていて抗争の真っ只中にあった。
そんな中、丈二は荒鬼源蔵のことを調べて回るが、荒鬼という姓
は土地柄に多いらしく思うような情報は得られない。また、田舎に
ありがちな「他所者(よそもの)を嫌う」性質なのだろうか。丈二
の質問をはぐらかすレストランTONBOのマスター、丈二の行動に探
りを入れるホテル荒鬼館の女支配人・早苗、丈二を娘のボディガー
ドに雇った赤い街のボス・田野倉、そして、丈二を付け狙う不審な
影も見え隠れする。
「退屈しないな、この町は…。」
一夜限りで離れるはずだったこの町に、どうやら丈二は長居するこ
とになりそうだ。
キャラクター紹介
●谺 丈二(こだま じょうじ)
この物語の主人公。ホテルの宿帳には「こだま じょうじ・28歳」とあるが本当のところは定かでない。15年前に起こった闇の事件に関わりのあるらしい人物・荒鬼源蔵(あらきげんぞう)を捜して、彼の出身地である鬼無宿町にやって来た。脅しにも動じない度胸とチンピラに囲まれてもそれを一蹴する腕っ節の強さを持っているが、正義の味方というわけでもないらしい。
●田野倉周作(たのくら しゅうさく)
田野倉鉱業の社長で市会議員も務める町の名士。裏では鬼無宿町の南側(通称『赤い街』)を仕切っている。娘が敵対勢力のチンピラに誘拐されそうになったところを丈二に助けられたことを知り、丈二をボディガードとして雇う。
●田野倉美雪(たのくら みゆき)
田野倉周作の一人娘。駅前で誘拐されそうになったところを丈二に助けられる。なんとなく丈二に惹かれている様子。
●銀 鮫吉(しろがね さめきち)
銀鮫興産の社長で田野倉と敵対する勢力のボス。新興住宅地である鬼無宿町の北側(通称『白い街』)を牛耳っている。
●銀 鱶次郎(しろがね ふかじろう)
鮫吉の弟で銀鮫興産の専務。
●荒木早苗(あらき さなえ)
町にある唯一のホテル「荒鬼館」の支配人。丈二の行動に探りを入れては、それを田野倉周作に報告している。
●レストランTONBOのマスター
駅前にあるレストランの主人。何かを知っている節があるが、丈二に聴かれてものらりくらりとかわしている。
●小西巡査
駅前交番に勤務する警察官。元々は鬼無宿町の人間ではなく、地元の昔のことにはあまり詳しくないらしい。 |
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