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神田 |
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「普通の一面も見えるように心がけたとか?」 |
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伊藤 |
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「そうだね、普通の女子高生としてのキャラクターも残しつつね」 |
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――では、登場するキャラクターでは誰が好きですか? |
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伊藤 |
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「ニーナが好き」 |
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神田 |
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「おー! それはまたなぜ?」 |
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伊藤 |
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「可愛いし、なんか勢いがあるから。よく分かんない英語とかを中途半端に使う人ってすごい好きなの。インチキくさい感じが(笑)」 |
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神田 |
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「その中で、自分の役は?」 |
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伊藤 |
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「好きだよ。ああいう『笑顔で暴力』みたいなのは、ちょっと快感(笑)」 |
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神田 |
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「好きそうだよねー! 笑顔でサクッと殴ってるところが、『伊藤静っぽいなー』と思いながら見てた(笑)。美宇ちゃん的には、男性からエッチな接し方されたらどう思うのかな?」 |
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伊藤 |
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「洸介じゃない人が来たら、やっぱり冷静に『止めて!』って言うんじゃないかな」 |
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神田 |
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「じゃあ、洸介をボコッて殴ってるのは……」 |
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伊藤 |
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「愛、愛! 愛情の裏返しよ!!」 |
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神田 |
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「分かりますか、その気持ちは?」 |
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伊藤 |
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「分かるよ。自分が興味がない人から触られそうになったら、「止めてよ!」って言うじゃん。でも、自分が好きで付き合ってる人とかがワーッって来たら、『おりゃあ~!』とかやりたいじゃん(笑)」 |
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神田 |
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「そうだね。コミュニケーションとして」 |
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伊藤 |
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「だから今さらなんだけど、『私、美宇はあってるかも』みたいな(笑)。近いところはあるかもしれない。別にプライベートでそんなことをしてるわけではないんだけどね」 |
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神田 |
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「殴ってるんですかー、ガクガクガク(笑)」 |
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伊藤 |
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「だからしてないって!」 |
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神田 |
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「すいません。怒らせたようで(笑)」 |
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――「となグラ!」というタイトルは何の略だと思いますか? |
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伊藤 |
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「『とな』は『となり』で……」 |
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神田 |
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「たいてい、そこはみんなそうだよね」 |
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伊藤 |
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「で、『グラ』は『グランプリ』だったような……」 |
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神田 |
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「面白いの出ました! 『となりグランプリ!』(笑)」 |
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伊藤 |
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「人がいっぱい出てきて、誰がより良いおとなりさんか、みたいな。まあ、後付けですけど(笑)」 |
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神田 |
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「でも、確かに『グランプリ』も間違ってはないよね。どの子がいちばんいい女の子っていう意味では」 |
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伊藤 |
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「でしょ。みんないい子だけどね」 |
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――これまでの収録で、印象的なシーンはありましたか? |
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伊藤 |
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「なんか、『恋してる男の子なんだな』って見ると勇治が可愛い。ちょっと彼はひねくれた愛情表現をするけど、『青春してるな』って思うのね」 |
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神田 |
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「そうだねー。私、10話の収録では特に『勇治が怒るのは当然かな』って思っちゃったね。だって、なにかというと『小五郎先生』と比べてたじゃない!?」 |
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伊藤 |
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「ねぇ、何回比較した? あれは良くない女だよ」 |
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神田 |
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「ごめ~ん!(笑)。良くないよなー、あれは。私も演じてて「良くない」って言いたくなったよ。多分、香月も愛情表現が下手なんだと思うんだけどね。ボキャブラリーがなかったり」 |
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伊藤 |
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「香月もひねくれてるんだよね。素直になれないっていうか」 |
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神田 |
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「だから、香月から見たら、洸介と美宇が楽しくやってるのが、すごいうらやましいんじゃないかなって気がする。勇治と香月は『すれ違い。すれ違い。またすれ違い』じゃない!? でも、そっちはお互い向き合ってるよね」 |
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伊藤 |
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「そうだね。幼なじみゆえか」 |
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神田 |
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「こっちもですよ。10年ぐらい離ればなれだったけど」 |
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伊藤 |
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「なんか腐れ縁みたいになってるんだよ、こっちは。もう、あんまりキュンキュンしないんだよ」 |
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神田 |
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「夫婦みたいなもん?」 |
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伊藤 |
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「そうそう。もう熟年よ(笑)」 |
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神田 |
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「伊藤静はどっちがいい?」 |
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伊藤 |
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「伊藤静はねー、キュンキュンしたい! 熟年はやだ、よろしくない(笑)。でも、美宇としては熟年がいいんだろうね。長いこと幼なじみとやってきてさ、いきなりすれ違ったりしたら泣いちゃうと思うの」 |
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――では、勇治のようなタイプの男の子はどう思いますか? |
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伊藤 |
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「雰囲気的に洸介と近いじゃない? だからぜんぜんOK」 |
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神田 |
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「男気を感じるよね、勇治には。いい男だよね?」 |
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伊藤 |
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「いい男だよ」 |
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神田 |
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「勇治、声優陣には人気あるのよね」 |
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神田 |
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「だって、すっごいまずい料理とか出されても、『まずっ!!』って言いながらも全部食べてくれるんだよ」 |
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伊藤 |
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「わっ、いいねー! まあエロいのはさ、男だからしょうがないじゃない」 |
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神田 |
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「そういうもんだよね。あれぐらい元気があった方が安心する」 |
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伊藤 |
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「するする。なんか、陰ではやらなそうだもんね」 |
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神田 |
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「逆にすごくシャイだと思うんだよね。本当にエッチなことって、実は奥手そうな気がする」 |
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伊藤 |
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「真面目になってくれそうだよね」 |
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神田 |
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「香月が子供なんだよねー。……香月に何かアドバイスをお願いします。10話を収録しててね、もう『誰か助けてあげて』と思った」 |
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伊藤 |
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「うーん。香月がもうちょっと大人にならないと……。もっと周りの人の恋愛を見たらいいんじゃない」 |
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神田 |
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「いいこと言ったねー! お姉さんっぽい」 |
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伊藤 |
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「周りを見て自分も成長しなさいと」 |
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神田 |
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「そうだねー。今度私、香月に言ってあげる(笑)」 |
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――高校が舞台のお話ですが、ご自身の高校時代の思い出を聞かせて下さい、 |
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神田 |
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「高校は共学ですか?」 |
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伊藤 |
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「共学ですね」 |
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神田 |
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「これまで対談に来てくれた人たちは、共学じゃない人が多かったんだけど」 |
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伊藤 |
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「そうなんだ」 |
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神田 |
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「それで、なんかみんな共学に憧れてたりするんだけど、別にウハウハとかないよねえ?」 |
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伊藤 |
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「ないよ! ぜんぜんない」 |
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神田 |
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「じゃあ、学生時代の思い出は?」 |
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伊藤 |
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「中学校の時は男の子とはよく一緒に遊んだことはすごく覚えてる。でも、別に何があるでもなく。『あそこのビル怪しいから、ちょっと探検しようぜ』みたいな。小学生みたいな話なんだけど(笑)」 |
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神田 |
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「ビル(笑)」 |
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伊藤 |
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「廃ビルみたいなのがあってそこに忍び込んだり。使ってないアパートに入ってみんなでワーッて騒いだり」 |
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神田 |
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「ダメな子じゃないか(笑)」 |
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――渡したかったけど渡せなかったものや、伝えたかったけど伝えられなかった想いはありますか? |
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伊藤 |
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「昔ウチね、ホワイトテリアを飼ってたの。お散歩とか連れてくんだけど、それが嫌で。面倒な時は、近道して帰って来ちゃってたの。おしっこも2回ぐらいしかできないみたいな」 |
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神田 |
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「ちゃんとさせてあげて(笑)」 |
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伊藤 |
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「『もう帰るよ!』とか言って。今思うと、もうありえないの! 犬に対してそんなことをするのが。今だったらものすごい可愛がるんだけど、残念ながら……、お亡くなりになってしまったんですよ」 |
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神田 |
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「でも、長生きはしたんでしょ?」 |
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伊藤 |
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「そうだね。12、3年ぐらい生きたかな。しかも最期の時ね、私、当時家を出て友達とルームシェアしてたから、何年も会わないまんまで死んじゃったの。だから『ごめんね』って言いたかったなって思う」 |
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神田 |
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「ホントだねー。謝ったほうがいいよー」 |
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伊藤 |
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「ホンットね、過去に戻りたい」 |
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――バラエティに富んだ話をありがとうございました。最後に今回の対談の感想をお願いします。 |
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伊藤 |
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「神田さんは面白い人だね(笑)。いや、前から知っていたんだけど。喋りやすくて面白かったです」 |
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神田 |
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「伊藤静さんも面白い人だよね」 |
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伊藤 |
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「そうかなあ」 |
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神田 |
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「……あのさあ、ニックネームとか、気軽に呼べるタイプ?」 |
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伊藤 |
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「例えば?」 |
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神田 |
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「えっと……、『しずしず~』とか(笑)。いきなり呼べる?」 |
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伊藤 |
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「えぇとね、あだ名にもよる」 |
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神田 |
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「なるほどね。私、名字とかで呼んじゃうタイプなの。それが私の自然な呼び方なのね」 |
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伊藤 |
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「いいよ、べつに『しずしず』って呼んでも」 |
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神田 |
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「イヤだー!! すっごい気持ち悪い(笑)」 |
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伊藤 |
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「私は神田さんを何て呼んだらいいか、いっつも分かんないの。『朱未ちゃん』て呼んだり『神田さん』て呼んだりするじゃん」 |
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神田 |
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「あっ、決めて決めて。『となグラ!』では、『朱(あけ)』とか『朱ちゃん』とか。『カンちゃん』ていう人もいる」 |
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伊藤 |
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「『カンちゃん』よりは『神田さん』て呼びたいかな」 |
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神田 |
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「でも私、『神田さん』って呼ばれるの、ピターってくるんだよね」 |
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伊藤 |
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「うん。なんかね、『神田さん』っていう感じがする」 |
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神田 |
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「アハハハ!」 |
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伊藤 |
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「なぜなんだろうねー(笑)。『神田さん』て言いたい。でもなんか、親しくない感じがするよね」 |
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神田 |
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「うちら2人が分かり合ってればいいもんね」 |
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伊藤 |
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「まあ、適当に使い分けていくよ。『神田さん』て呼んだり『朱未ちゃん』て呼んだり。でも『朱未ちゃん』って呼んだら、ちょっとドキッとしてほしいな(笑)」 |
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神田 |
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「するする(笑)。私はなんて呼んだらいい?」 |
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伊藤 |
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「『静』でいいよ」 |
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神田 |
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「『しずかちゃん』とか(笑)」 |
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伊藤 |
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「あたし、『キャー!』って言えばいいの? お風呂シーンだ(笑)」 |
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