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――恒例の質問ですが、「となグラ!」はなにを略したタイトルだと思いましたか? |
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谷山 |
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「『となりに住んでるあの子はグラマー』?」 |
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神田 |
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「出ました!(笑)。グラマーは誰ですか?」 |
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谷山 |
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「やっぱ香月じゃないの?」 |
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神田 |
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「グラマーじゃないよ、香月は!」 |
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谷山 |
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「チチあんべや、これ!!」 |
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神田 |
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「でも一応、ちっちゃいってことになってる」 |
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谷山 |
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「そうなの?」 |
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神田 |
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「『ムネねーなー』って勇治に言われる(笑)」 |
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――小五郎先生を演じる上での工夫点や苦労点を教えて下さい。 |
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谷山 |
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「僕自身との共通点が非常に少ないので、自分の中にないものを引っ張り出す、というところですかね」 |
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神田 |
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「そうなんだ」 |
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谷山 |
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「彼、ものすごくボーッとした、いわゆる『天然』と呼ばれるキャラクターじゃないですか。そういうのは僕みたいな人間にとっては、逆にうらやましくもあるんですけど」 |
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神田 |
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「正反対の方が、やりやすかったりとかしないんですか?」 |
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谷山 |
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「それはあるかもしれない。彼をやる時は、なぜか意外と苦労してないんですよ。『真逆だからこそ頑張んなきゃ』っていうハングリーな気持ちがどこかにあるのかもしれないね。本当に共通点は少ないと思うんですけど」 |
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神田 |
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「では、自分の中で小五郎先生とシンクロする部分は……」 |
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谷山 |
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「全くないんですけどね。でも、わりと小五郎先生みたいなフワッとしたお兄さんタイプのキャラクターやらせてもらうことがけっこうあるんです」 |
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神田 |
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「どっちかっていうと反対に見えますが……」 |
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谷山 |
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「いや、ホントは対人恐怖症で人間が恐いタイプ。喋りが苦手で、人とワイワイするのも苦手だったりするので」 |
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神田 |
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「人見知りはしますか?」 |
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谷山 |
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「人見知りですねー。もう、異常なぐらい。B型のいけないところ」 |
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神田 |
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「私もB型! みんな、B型は自由奔放だと言うじゃないですか。超気にしいですよね!」 |
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谷山 |
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「そうそう! 伝わらないだけで、いちばん気が小さいし、いちばん周りを気にするの!」 |
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――いままでの収録で、印象に残った場面を教えて下さい。 |
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谷山 |
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「11話の話ですかね。実は小五郎先生がお姉ちゃんのことが好きだったっていうことを始めて知ってビックリしました。それから、勇治と香月を後押ししてあげる優しい部分もあって、ただの天然ボケじゃないってところで、またこのキャラが好きになりました。香月と勇治が大団円に向かっていくための、いいアシストができたなと」 |
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神田 |
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「そもそも小五郎先生がきっかけで、ちょっとずつ関係がおかしくなりましだけど、ちゃんと元に戻してくれましたもんね」 |
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谷山 |
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「雨降って地固まるみたいなね(笑)。1回崩した方が絆はより強くなるんですよ。きっとハッピーエンドでしょう」 |
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神田 |
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「初音さんと小五郎先生は?」 |
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谷山 |
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「どうなるんだろうね!? 2人とも天然だから……」 |
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神田 |
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「ほんとだ。見ててイラッとしそう(笑)」 |
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谷山 |
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「でも、2人はイラッとしない。周りが『ほのぼのしすぎて、もう~!』みたいな」 |
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神田 |
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「そっちもハッピーエンドになったらいいのにな」 |
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谷山 |
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「なって欲しいですね」 |
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神田 |
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「そしたらダブルデートしましょう!」 |
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――高校時代の思い出をお聞かせ下さい。 |
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神田 |
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「男子高ですか?」 |
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谷山 |
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「ううん。でも、1対3ぐらいの割合で、女子の方が多かった」 |
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神田 |
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「おっ、キタ! どうでした? モテました?」 |
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谷山 |
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「まあまあ、人並みに」 |
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神田 |
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「だって、その状況ならウハウハでしょ?」 |
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谷山 |
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「こう見えても俺、ウブだったから。中学2年生ぐらいからずっと好きだったトモちゃんていう子がいたのよ。で、その子が同じ高校を受けるって言って、それで行ったの。女子が多いっていうのもあったんだけどね(笑)。ずっと告白できなかったんだけど、高2の夏休みに入る前ぐらいの時にやっと告白して、OKだったのね」 |
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神田 |
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「おっ、すげー!」 |
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谷山 |
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「ベタに体育館裏に呼び出して。そしたら『私で良かったら』って」 |
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神田 |
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「きゃあ!」 |
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谷山 |
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「『成就しちゃったよー!』みたいな。でも俺、当時陸上部のエースで忙しかったから、ぜんぜん一緒に帰ったりできなかったのね。それに、純愛みたいのがどうしていいか分からなくて。で、夏休みに入る前の7月20日、終業式の日の夜に花火大会があったから『行かない?』って誘ったんだけど、『ごめん。別れよう』って」 |
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神田 |
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「えーっ、なんで!? 会えなかったから?」 |
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谷山 |
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「そうだね。それから俺は高校卒業してすぐ上京して、トモちゃんは地元に残って。でも成人式で久々に再会したら、また再燃しちゃって。『遠距離になっちゃうけど付き合おうよ』って言ったら、またOKで。それから1年半ぐらい続いたんだよね」 |
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神田 |
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「遠距離で? 長いですねえ」 |
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谷山 |
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「それで実は俺、『どうしてもトモちゃんの側にいてえな』って思って、その1年半の間に1回事務所辞めてるんだ」 |
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神田 |
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「へぇ~~!!」 |
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谷山 |
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「で、帰ったんだけど。それから1ヶ月半ぐらいかな、『やっぱ俺、地元でくすぶってる場合じゃないわ』と思って、『ゴメン、トモちゃん。俺もういっぺん東京行って、成功して迎えに来るから』って言って、今に至るわけです」 |
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神田 |
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「おおー、ドラマだねー!」 |
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――では、おとなりさんとの思い出はありますか? |
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谷山 |
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「ご近所に、ナオちゃんっていう子がいたんだけど。……って、よく名前覚えてんなー、俺!(笑)。その子が、すっげー俺のこと好きで。でも小1か小2だったから、すっげー照れくさくて。一緒に登下校とかすると冷やかされるんだけど、それがすっごいイヤで『あっち行けよ!』みたいな感じだったんで。それを思うと、この『となグラ!』の感じはすごく分かる。『なんでもっと優しくしてあげなかったんだろうな』とか」 |
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神田 |
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「恋愛にはならなかった?」 |
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谷山 |
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「なんないなんない、幼かったもん。でも向こうは、マジで俺にぞっこん胸キュンだったけどね(笑)。でも引っ越しちゃって、今じゃぜんぜん連絡つかない」 |
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神田 |
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「それも多いですね。みんな、幼なじみとかいるんだけど、今どうしてるか分からないって」 |
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谷山 |
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「それから近所に双子の女の子がいて、そのお姉ちゃんの方がすごい好きだったのよ。小6ぐらいの時に『納涼肝試し大会』みたいなのがあって、見事にクジかなんかで当たって、本命のお姉ちゃんと一緒に回ることになったのよ」 |
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神田 |
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「ドッキドキですね(笑)」 |
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谷山 |
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「そうそう! 幼心にドッキドキしながら、フッて手を触ったんだけどぜんぜん嫌がらない感じで。『すげー! 両想いかも!?』ってフワーッて舞い上がって、もう肝試しぜんぜん恐くないの」 |
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神田 |
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「怖いもんなし(笑)」 |
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谷山 |
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「でも、後日談を聞いたら、……あれ、妹の方だったって」 |
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神田 |
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「ウワァ~~!! すげー、ちょっとゾクッとした(笑)」 |
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谷山 |
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「ビックリ(笑)。でも、ちっちゃい頃の恋愛って、儚くて青いけど素敵。もうあの頃に戻れないじゃないの」 |
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神田 |
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「面白い恋愛話が続々と出ております(笑)」 |
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――素敵なお話しありがとうございました。当初、谷山さんは「喋りは苦手」とおっしゃっていましたが、本日の対談はいかがでしたでしょうか? |
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谷山 |
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「普段あまり人前で喋れないタイプの僕を……」 |
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神田 |
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「すっごい喋ってましたよ!」 |
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谷山 |
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「僕を、これだけ引き出していただいて」 |
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神田 |
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「アハハハ!」 |
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谷山 |
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「神田さんはものすごいスキルを兼ね備えているなと感心しました」 |
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神田 |
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「褒めてるんですよね!?(笑)」 |
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谷山 |
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「褒めてます褒めてます! それに、すごい『引き出されちゃったな』という恥ずかしさが少し(笑)。でも楽しかったですよ! ありがとうございました!』」 |