KING AMUSEMENT CREATIVE | SONIC BLADE

キャストさんに聞いてみよう!
ーーご自身のキャラについての感想は?
堀内 灰原由起夫であるときには、無口でしゃべらないシャイなタイプの人間。ジョニーに自分の気持ちをしゃべらせることによって、結構おしゃべりな人になるという、シャイな人間が被り物をしたとき別人になるような、そういったキャラですね。
藤原 沙夜子さんの第一印象は、見た目は暗い人なんだけど可愛らしい顔をしていて、内面はどんなキャラなんだろうって思っていたんです。でも、演じてみたら無気力なダメ人間でした(笑)。
天神 アニメの朝美ちゃんは、素直で可愛く元気いっぱいのキャラなので、まんま絵を見て思った通りに演じています。
ーー原作と受けた印象って違いますか?
天神 原作では、すごく健気な子だなって印象が強くて。アニメでもたぶん健気なんでしょうけども、まだ暗い部分が見えてこないんです。
ーーほかの皆さんは原作は読まれましたか?
藤原 はい。沙夜子さんはだいぶ変わってますよね。自殺癖っていう設定がなくなって、縁の下に籠もるような籠もり系のキャラクターになっていましたから。そこらヘンが違うんですけど、原作と同じような雰囲気が出せたらって思います。結構、原作にある沙夜子さんの面白いアクションが、アニメでは落ちてしまっているところがあって残念といえば残念なんですけども、アニメならではの沙夜子さんの動きを表現できればなって思っています。
ーーほかのキャストの方の取材でも沙夜子さんの動きが気になるっていってましたね。自分たちがしゃべってる後ろで、動いてる姿が特に。
藤原 そこにアドリブを入れたいときもあるんですけど、「ここは入れなくていいよ」っていわれたり(笑)。結構、他のキャラの登場シーンの後ろで寝てたりするのでいびきを入れたりして。確かに気になるキャラかもしれないですよね。
堀内 僕は原作は読んでないんですよ。読んでもいいんですけど、結局、どういうふうにでも作れちゃうキャラのような気がしているので。僕の中で思ったのは、灰原ってまず結構歳がいってるのかどうかがわからないキャラじゃないですか。そこでどんな声にするのか。僕は彼自身の声は低いんじゃないかなって思っていたんですけど、ジョニーを通したときにはどんな声になるのか?っていうのもあって。制作の方たちから「こういうトーンでやってほしい」とか、「それでいいですよ」っていってもらった方がいいかなって思ったんですよ。はじめて声を当てたとき、普通にこの人照れ屋だから、そのままの音で照れ屋ふうにしゃべったんですね。そうしたら、「もう少しデフォルメして」といわれ、彼の声はそっちの方向ですかと理解しました。
ーーちなみに、ジョニーの声はどんな感じなのですか?
堀内 キャラクターが付いてる感じです。僕も昔は原作を読んだりもしたんですが、自分の中で固定観念ができちゃって、自分の思っているものとまったく違う声にしてくれといわれたりすると、そこからなかなか抜け出せないことがあったりしたんですよ。だからいまは皆さんにお任せしているんですよ。
ーーアフレコは絵が色付きである状態で、アドリブも多いとお聞きしていますが。
堀内 こんなに絵がキッチリ入っているのには驚いたのと同時に、隅々までキャラの動きがわかって、抑揚が付けやすいですよね。でもやっぱり、キャラもそうですけど、絵がいいよね。
藤原 絵がすごいいいです。出来上がっているのはすごくありがたいですし。
堀内 絵を見てると、とってものどかな感じがしてくるんだよね。キャラクターそれぞれの個性もすごく表現されているんだけど、僕的にはノスタルジックな感じがして、自分の若い頃にこんなアパートみたいなものがあったらなぁ~って思いますね。
藤原 都会の中に穏やかな鳴滝荘っていうのがあって。ほんわかした空気が流れつつ、面白いキャラたちばかりなので、こういうアパートがあったらすごく楽しいだろうなって。住んでる人たちは、みんな変わってますけどね(笑)。
ーー天神さんは、物語についてはどうですか?
天神 面白いと思います。私自身は原作と比べて、「あぁ、ここはこうしてるんだ~」、「ここはこう変えてるんだ」って、そういう楽しみ方をしてるんです。個人によるとは思いますが、この方法で私はすごく楽しんでいます。
ーー皆さんは鳴滝荘に住んでみたいって思いますか?
堀内 もうちょっと若くて、これからどうやって生きていこうかと模索してるときだったらすごくいいかなって思います。いまのこの年齢でっていわれると、ちょっと考えちゃいますよね(笑)。ヘンな話、この年齢でも鳴滝荘に住んで、みんなとひとつになって楽しく生きていければ、とても素晴らしいことだとは思うから。現実はそうもいかないのかもしれないけど、住みたいといえば住みたいですね。
ーー隆士くんみたく毎晩邪魔されるかもしれないですしね。
堀内 そういうのも好きだから(笑)。
一同 (笑)。
天神 賢雄さんって、邪魔するタイプじゃないですか(笑)。
堀内 そうね(笑)。
ーー藤原さんと天神さんは住んでみたいですか?
藤原 そうですね~……、一回ぐらいはいいかもしれないですね。お風呂やトイレが共同じゃないですか。現実的にはちょっと、ね。あと、沙夜子さんみたく内職で生活していくのもちょっと。内職をしたこともあるんですけど、アニメのようにあんなに段ボールを部屋の中に詰めたら大変ですよ! ホントに。1日じゃ絶対終わらない。もう、見てて、朝美ちゃん、すごい大変だなって思うし。普通だったら1日に3箱ぐらいできればすごいですよね。
ーー他のキャストの方で内職やりたいといっていた方もいますよ。
藤原 なんだと~!(笑) じゃ、うちの持ってくるか。母親がやっていて、手伝ってるんですよ。話にあったように朝までやったりとかして。
天神 朝までやったの?
藤原 ・・・やりました(笑)。ホント、終わらないんですよ。
天神 私、クリスマスのお菓子が入ってるブーツの外側を貼ったことがある。
ーーじゃ、内職してるキャラクターの気持ちがすごくわかると。
藤原 そうですね(笑)。でも、いま内職って流行ってますよね。テレビでもよく取り上げられていたりして。
ーー小遣い稼ぎというか、少しでも家庭の足しになるように。
天神 あれは小遣いじゃないよね。
藤原 小遣いっていっても微々たる小遣い。あれだけで生活してる沙夜子さんと朝美ちゃんはスゴイ!
天神 生活保護って受けてるのかな?
藤原 うーん。どうなんだろう。
ーーでも、2人のことを周りの人たちが見守ってる感じがあるじゃないですか。
堀内 いまは個人主義で、人のことは関係ないやっていう時代ですからね。この作品を見て、逆に「えっ? このメンバーの中に入れてくれるの?」みたいな気が非常にしましたよ。
……このメンバーのインタビューは次回 Part.2へ続く!

(C)小島あきら/スクウェアエニックス・まほらば製作委員会