KING AMUSEMENT CREATIVE

木村監督にも聞いてみよう!
ーー原作を読まれた感想は?
木村 表紙の印象からベタベタなギャルものなのかなって思っていたんですよ。でも、読んでみたらほのぼのしていて、主人公の隆士くんがあまりモテない(笑)。また住人のみんなが梢ちゃんLOVEなのが笑えておもしろかったので、これが引き受け甲斐があるなって思いました。
堀江 絵が可愛いし、登場するキャラクターも女性が多いんですけど、読んでいくといいなって思える話が多かったなって印象があります。
浅野 それぞれのキャラクターに背景があって、個性も際だっている。私も隆士がモテモテのハーレム状態なのかなって思っていたんです。ところがぜんぜんそんなことはなくて、むしろ虐げられているところがおもしろいなと。とにかく温かい感じがして、「Heartful days」というアニメのサブタイトルがぴったりなお話だなって思いました。
木村 温かい感じは絶対残しておくべきだと思ったし、ほのぼのとしたまったり感をアニメでうまく出ればいいなというのが課題のひとつだったんですよ。俺自身はうまく出せたつもりでいるんだけど、どう?
堀江 私もがんばって出してるつもりなんです。
浅野 出てますよ!
木村 よかった。じゃ、出てるってことで(笑)。
ーーこの作品を作っていく上で注意したところは?
木村 原作にある4コマのシーンをアニメ内でも表現してみたり、隆士くんが将来描くであろう絵本を『うめぼし姫』という形で盛り込んだり。単なるストーリーだけで作品を見せていくのではなく、そういった演出をすることで、まったり感をより出そうとはしています。
浅野 演じる側で気を付けている点は、住人同士がすごく好きあって一緒に暮らしているので、その気持ちがヘンにベタベタした感じにならないように、家族みたいに自然な感じで一緒にいるような雰囲気
になるようにしています。だから、恵も彼らの前ではすごく自然に振る舞っていて、欲望に忠実で、わがままいってみたりして、それが受け入れられる空間なんだってことが見ている人にも伝わればいいなって思います。
堀江 私も浅野さんと同じですね。珠ちゃんて住人のヘンな写真を激写したり困ったところはあるけど、その根底には住人の皆さんへの愛情みたいなものがきっとあるからなんだろうなって思うんです。そういった気持ちがないとただのヘンな人になってしまうので、珠ちゃんの持つ愛情をうまく表現していけたらって思っています。
ーー普通のアニメで4コマのようにみせる演出はなかなかないですよね。
木村 原作の方からもできればアニメの中に入れてもらえないかという打診があったので。ものは試しと、試行錯誤しながらやってみました。これといって変わったことはやってるつもりはないんですけど、強いていればワーニングをあえて作ってるくらいですかね。ワーニングというのは放送前に流れる「テレビを見るときには〜」って部分で、ただテロップを流すのも放送を邪魔しているようで、それならば最初からワーニングを作ってしまえと。止め絵じゃなしに、少し動かして、まほらばのキャラクターでいろいろなパターンを作るのもおもしろいかなって思って。
堀江 すごいですよね。毎回違うから見応えがありますよね。
浅野 こんなに凝っているのはじめて。
堀江 私もはじめてみた。
木村 私もはじめて(笑)。
一同 (笑)。
浅野 アフレコするときも全部絵が入ってるしね。それってすごく有り難いことだと思います。
木村 でも、合わせるのが大変なんじゃない?
浅野 いやいや、そんなのはないですよ。
堀江 前もってビデオをいただいているので。でも、メインで話してるキャラクターの後ろで自分のキャラクターがどう動いているのかっていうことがわかると、よりキャラクターが掴めるよね。
浅野 確かに。
堀江 ああいうときは、あんな顔をしてるんだ〜とか。
浅野 キャラクターがすごく身近に感じるよね。後ろでどんな顔してるとか、こういうときはこんな反応をするとかわかって、すごく愛着もわく。
木村 それ以上いうとね、絵が着かなくなったとき怖いよ〜(笑)。
一同 (笑)。
浅野 いや、もう、すっかり身近なので大丈夫です!これ以上、ここからが絵がなくてもぜんぜん大丈夫です!わかります!!(笑)
ーーちなみに、監督は鳴滝荘に住んでみたいって思いますか?
木村 家賃安そうだしね。一ヶ月、一万五千円ぐらいじゃないのかな?
堀江 安!
浅野 格安!
木村 だって、あの親子が住めるんですよ?(笑)
堀江&
浅野
あ〜(笑)。
木村 それに賄い付きみたいなものでしょ?ご飯とみそ汁と梅干しは付くわけだから。あとはおかずさえなんとかできれば十分生きていけるし。住みたい!住みたい!
ーー出演者の中には長期的には住みたくないという意見も出ていましたが……。
木村 でしょうね。早くここを出てまっとうな人間になるんだよ〜、みたいな(笑)。
堀江 ここに住んじゃったら出ていきたくなくなりますよね。
浅野 もし私たちが住んだら、単純にビデオチェックができないよね?大きな声で台本を読んでると、扉の隙間から「ふっふっふっふっ」とか。
堀江 誰か覗いてそうだよね。
浅野 それで、「わーっ!」と人が入ってきそうじゃない?鳴滝荘に住んでると現場に迷惑がかかりそうだよね(笑)。
堀江 いろんな迷惑がね(笑)。
浅野 「浅野さん、ビデオ、ちゃんと見てきてくださいよ!」みたいな話とかされちゃってね。
木村 アットホームなんだろうけど、裏返すとプライバシーないってことだからね(笑)。ここにいると、ずっと嫁に行けないと俺思うよ。下手に彼氏を連れ込めないし。
堀江 連れ込んだ日には何言われるか?(笑)
浅野 ホントだよね。
木村 「今日の彼氏はアレみたいね」とか、きっと言われちゃうよ。
堀江 「前の方がカッコよくない?」とか(笑)。
浅野 言われそう〜。あと、部屋の壁や扉にコップをあてて盗聴されたりして。で、ガチャッとドア開けると「うわ〜」ってみんなが逃げていくってこととかありそうだよね(笑)。
一同 (笑)。
ーーでも、毎日楽しそうですよね。また梢ちゃんが変身することで住人の皆さんは迷惑をかけられているのに、困っていたり嫌がっていたりはしてないですよね。
木村 治そうという気がないところがいいんじゃないですかね。普通なら変身しないようにみんなが努力する方向に向かうけど、そのままを自然体として受け止めている。そうしないとドラマにならないってところはあるんだけどね。
堀江 個々の人格がそれぞれ住人たちと仲いいですもんね。
ーー最後にファンへひとことお願いします。
木村 ほのぼのする作品に仕上がっていると思います。実際に見ていただいて、サプリメントアニメの効果を試してください。
堀江 見続けると、いつの間にか鳴滝荘の皆さんが他人じゃない感覚になっていると思います。ぜひぜひ最終回まで見てください。
浅野 収録も鳴滝荘の中みたいにお互いツッコミを入れながら楽しく演じています。その雰囲気はアニメにもきっと現れていると思うので、皆さんも鳴滝荘の住人になったつもりで見ていただけたらいいなって思います。
 
結局、最後まで継続してしまった「バトンクエッション! 次の人に聞いてみよう!!」の質問。せっかくなので、木村監督にも同じ質問をぶつけてみました!
雨の日とか嵐の日は、あの家は廊下に雨が入ったりしないんですか?
木村 鳴滝荘の中庭の廊下はずっと開けっ放しです。その代わり周りのビルに守られているんです。あそこには気象兵器があって、ふり込まない風と、ふり込まない雨によって制御されているんですよ!……とうことにしておいてください(笑)。
木村監督にもうま〜くはぐらかされたような気もしますが、結局は「吹きっさらしのまま」というのが回答らしいです(笑)。
 

(C)小島あきら/スクウェアエニックス・まほらば製作委員会