「忍者たるもの、如月の望月の夜、主人に猪口(チョコ)を贈って食していただき、永遠の契りを誓うべし。世に芭錬汰院(バレンタイン)の儀式と、これを言うなり」。これはね、私が人生の指針にしてる巻物に書いてあるんだ。ってことはやっぱり、私はハヤト殿にチョコを贈るべきだよね! ご主人様と永遠の契りを誓う……くぅ~っ、何がなんでも受け取ってもらわなきゃ! で、ハヤト殿はどこに行ったんだろう? え、転校生を迎えに行った?
そんなわけで、志能備学園に転校生の風間椿さんがやってきたの。私と同じように大凧に乗って飛んできたみたい。それでハヤト殿に会って、私と同じようにハヤト殿をご主人様と呼ぶように……ってちょっと待ったぁ! 椿さんはハヤト殿に助けられたわけじゃないのに、なんでハヤト殿が椿さんのご主人様になるの? 大凧に乗ってきたところは同じでも、着陸は私と違ってちゃんと成功したんでしょ?
……こ、この時点で私のほうが情けない気もするけど……とにかく! 主人と忍びは一対一の間柄! ハヤト殿は私だけのご主人様なんだからっ!
…でも椿さん、あきらめてくれないみたい・・・しかもハヤト殿にチョコを贈るなんて言ってる。こうなったら……どちらがハヤト殿にチョコを受け取って、食してもらえるか。いざ尋常に勝負!
見所
ひまわりのライバル登場?!いざっ、バレンタインで大勝負!
チョコの正しい使い方、お教えします。
とろ~り、あま~く、お過ごしください。 |