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第13回 救急車

 劇中に何度か登場した昭和30年代当時の救急車。実は救急車が本格的に運用されはじめたのは、昭和30年代の後半なのである。それまでも救急車自体は存在し、実際に運用もされていたが、運用については消防法で定められていたわけではなく、市町村の条例に基づいて運用されていたのである。

  1933年(昭和8年)に日本の消防署としては初めて横浜の山下消防署が救急車を配備したのをきっかけに、東京や京都などの大都市で救急車が運用されるようになり、戦後においては前述のように市町村の条例により、米軍の払い下げ車両や中古バスを改造した救急車が運用されていた。その運用法は災害時の人命救助が主であり、現在のような急病人の搬送などに使われるケースはまれであった。

しかし、昭和30年代に入ると、災害救助のみならず急病人を搬送するために救急車が運用されるケースも増していき、各自治体で救急隊の強化が行われるようになる。次第に法的に救急隊の任務を明確にすべきとの意見も高まり、1963年(昭和38年)の消防組織法の改正により、救急業務は法制化されることになる。

  ちなみに法制化当時、運用されていたのが、劇中にも登場するタイプの救急車である。なお、現在では全国に5000台を越える救急車が配備されている。