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第20回 映写機

 本作の舞台である昭和30年代は映画の時代であった。1951年に国内初のカラー映画が上映されると映画館の数も加速度的に増えていった。

  そんな、映画を映すために欠かせない機械といえば、映写機。本編にも登場する映写機の原型を発明したのはエジソンである。エジソンは1879年に白熱電球を発明。白熱電球を光源に、1893年には覗き眼鏡式映写 機キネトスコープを開発。そして、1895年には16コマ映写のスクリーン投影型映写機が登場する。
しかし、これより以前に映写機の原型となるものが存在していた。それが「写し絵」である。江戸時代後期に見せ物として上映された「写し絵」は西洋から伝わった技術を応用したもので、何枚もの小さなガラス片などに、いわゆるパラパラ漫画のように連続した絵を描き、それに光源を当て、大きな和紙に映したもの。実はこの「写し絵」の仕組みはセル画面を用いた現在のアニメーションの技術と基本的には同じなのである。日本の映写機(映画)の歴史は、まさにアニメの歴史と言っても過言ではないものなのである。