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第25回 昭和30年代の食卓

正太郎が村雨のアパートで即席麺を食べるシーンから、このコラムでも即席麺について解説した。
世界初の即席麺「チキンラーメン」が登場した昭和33年ごろの一般家庭の食卓にはどんな料理があがっていたのか?

ちょうどいまごろ、初秋の食卓には、ごはんにみそ汁、焼き魚(サンマ)に、煮物、豆腐などがならんでいた。なんだか、温泉旅館の朝食みたいだと思われる方も多いことと思うが、実はこのメニューは戦前からの日本の伝統的なメニュー。それに適度に洋食が加わった昭和30年代の食卓は、現在、栄養学の面から大きく 見直されている。ごはんを中心に魚や野菜、大豆の加工品(みそや豆腐)といったおかずという組み合わせはそれだけで充分栄養バランスのよいものだが、それに週に何度かの洋食メニュー(トンカツやコロッケ)、月に1、2度の外食(洋食や中華など)が加わることで、動物性たんぱく質や脂肪も適度にとることができていたのである。適度に洋食(肉類、脂質)などをとることで、人々は高度経済成長をなしえるだけのパワーを得ていたのである。

週に一度のトンカツやハンバーグを楽しみにがんばり続けたおかけで、高度経済成長をなしえたのである。当時の食卓を知るには、当時上映されていた映画を見るのが一番。当時の世相が反映された映画には必ずといっていいほど食事シーンがある。もちろん、今回のコラムを読んでいただいた上で、本作の食事シーンをもう一度見ていただくのもおもしろいと思う。