NEWS

イントロダクション

●イントロダクション

 西暦2011年──新宿・ネオ歌舞伎町では、謎のコンタクトレンズ「スカルアイ」をつけた若者たちによる、凶悪無比な事件が多発していた。彼らは総称して「カブキモノ」と言われ、恐れられていたが、「スカルアイ」が誰によって、何のために作られ、そして、どのように流通しているのかについては、全く不明だった。
 一方、そんなこととは全く関係なく、今日もお気楽に過ごしていたホストの獅子丸。ネオ歌舞伎町でもワースト1というレッテルを貼られた不人気ホストだ。彼は豪山興業からの借金がなかなか返せなかったため、今ネオ歌舞伎町で話題になっている「ホスト狩り」のおとりになるよう、豪山興業の若頭から命令されてしまう。「ホスト狩り」の犯人は、「カブキモノ」たちの中でも最も凶暴なチームとして知られる「スワンキーズ」だった。
 仕方なく、キャバ嬢のサオリとともに、おとりを引き受ける獅子丸。そんなふたりの前に、「スワンキーズ」が現れた。危うし獅子丸! だが、そこに正体不明の老人が駆けつけ、獅子丸に「キンサチの太刀」を投げ渡した。獅子丸が刀を抜くと、彼の体は光に包まれ、ライオンの顔を持つ異形の者へと変貌していく。いったい、獅子丸はどうなってしまったのか? この日から、ネオ歌舞伎町は新たなる戦国時代へと突入していった。

●ライオン丸とは

“ライオン丸”──その名を冠するヒーローがわれわれの前に現れたのは、1972年春のことだった。時代は“変身ブーム”真っ只中。『仮面ライダー』(71年)の大ヒットに伴い、『超人バロム・1』『変身忍者 嵐』『人造人間キカイダー』など、数多くの“変身ヒーロー”たちが登場したのと時を同じくして、『快傑ライオン丸』はスタートしたのである。
 獅子の顔を持つ剣士が、悪のゴースン魔人たちを相手に戦う特撮時代劇。その斬新な発想、力強いアクション、手に汗握るストーリーは、同種作品群の中でもひときわ異彩を放っていた。さらに、物語中盤で出現する、ライオン丸のライバル・タイガージョーの存在感は、本作品の人気を決定づけた。『快傑ライオン丸』は毎週土曜日夜7時というゴールデン・タイムで一定の高視聴率を獲得し、一年間・全54話を放映。シリーズ第2作『風雲ライオン丸』へと、バトンは渡されることになる。
 あれから、約35年。伝説のヒーロー・ライオン丸が帰ってくる。タイトルは『ライオン丸G』。 物語の舞台となるのは、ライオン丸とタイガージョーが大魔王ゴースンとの激闘を繰り広げてから四百年余りが過ぎた、21世紀の新宿・ネオ歌舞伎町だ。獅子丸、錠之介をはじめ、サオリ、コスK、果心居士、豪山など、かつて『快傑ライオン丸』に登場したキャラクター群と因縁浅からぬ者たちが、荒廃した街で、新たなる伝説を作り出す!

©ピープロダクション