KING AMUSEMENT CREATIVE | SONIC BLADE

小猿日記
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#10「あの日のワタシに戻ってた」本線AR

『そして幾多の夜が明けた』

ついに、最終回・・・か・・・。最後の台本を渡された時は感慨深かった。これを読み終えたら『J2』の物語は終わってしまう。だからコザルはどこで読もうか悩んだ。いつもは自分の部屋でのほほんと読むのだが、今回ばかりは一行ずつじっくり味わってかみしめたかった。
あれこれ考えた上、家の近くの時間が止まったような古めかしい喫茶店に入る。珈琲を頼んで台本を広げる。「#$%&~+@?*~♪♪♪」いつもは気にならないインド音楽の不協和音が気になった。
・・・・・・失敗した!

それでも気を取り直して読みはじめる。
「どっひゃあ~シャレになってねえでヤンス!!」背中に一筋の汗が流れる。何がって、それは「自由十兵衛とフリーシャ十兵衛の合体」!7話の本線AR日記では「わたしたち合体するのね。」とか言ってたほっちゃんのネタをそのまま載せたが、まさかその通りになるなんて誰も予想しないって!びっくりしたあ。巷で「コザルのヤツ、ネタばらしをしやがっって」とか言われて石投げられるかもでヤンス。すいやせん、本当に知らなかったんでヤンス~。許してくだせーっ。そんなコザルの心のひだを逆撫でするようにインド音楽は流れつづけていた・・・。

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そんなわけでこの合体十兵衛とやらがどんな絵になるのかもう興味アリアリ!いてもたってもいられず、スタッフさんの元に偵察にいく。机の上にあった一枚のスケッチが目に飛び込んでくる。香港映画女優のような肉感的なバディ-、かつバイオレンスなコスチューム。そして大胆不敵な瞳の女性。
「うわっ、かっちょいい~~っ!!ひょ~胸大っきい~!!ここここれはまさかっ、ががが合体十兵衛ちゃん!?」
ぎゃふんと興奮するコザルに、長濱と馬越の両氏、ニヤリと笑って「・・・そう、『泉ちゃん』ですよ。」

・・・えっ!??い・ず・み・ちゃん、誰、それ?十兵衛じゃないの?
さらに二人、目を合わせてくくくっと笑って、
「泉ちゃんなんですよ、それは。」
「そうそう、泉なんです。」
「えっ、合体十兵衛は・・・泉ちゃん?な、何故ですか。教えてくださいよぅ~、WH~~Y!?」
どこまでも混乱するコザルの反応をひとりきり楽しんだ後、お二人は泉の秘密を明かしてくれやした。
じらすんだからぁ、もお。

さて、その秘密とはっ。キャラクターデザインの馬越さんが、合体十兵衛の原案を描いた時に、余白に「合体十兵衛(案)」と書いておいたそう。でもその字を誰かが「合体十兵衛(泉)」と読み違え、そこから彼女は通称「泉ちゃん」と命名されてしまった。ついに大地監督まで「泉」と呼び始め、かくしてその名称は見事に市民権を得たのであった。

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ある日、コザルは監督に呼ばれた。「これから泉の色彩設計やるよ。」何ィっ、いずみの色彩設計、つまり彼女のカラーコーディネートをするんでヤンスね!!・・・色彩設計の仕事をじっくり見たことはなかったので、ウッキウッキしながら「行きやす!」と答えたコザル。そして次の瞬間、ビデオカメラが渡された。「はい、撮ってね。」ぎゃふんっ!メイキング用の映像でヤンスね。よっしゃ、まかせてくださいよ。と息巻いて、現場にお邪魔したのだ。

どーもどーも、と迎えてくださったのは『J2』の色彩設計を担当する堀川佳典氏。
6話の動物村では「しぃっ、それを言っちゃァいけないよ。」とうさぎさんをたしなめるイタチを演じられていましたが、本業はこちらなのでヤンス。

まずは合体十兵衛ちゃんの髪の毛の色を決めていく。現在は自由十兵衛と同じような色で設定されているけれど、ここからどんどんイメージを膨らませていく。大地監督、長濱氏、馬越氏、宮下氏がモニターを真剣に眺めて、髪の毛の色を選んでいく。「フリーシャと同じような色はどうですか。」「うーん、どっかに十兵衛っぽさも残したいんだよねえ。」「思いきってこんな色はどうですか?」「うん、悪くないねえ。」
と次々に相談を重ねていく。

ああっ、それにしてもビデオ重っ!!気をまぎらわせるために「メッシュはどうですか?」と勝手なことを言い出すコザル。こらっ余計なこと言うなこのサルっ、黙ってビデオ撮ってればいいんだよっ!と言われても仕方ないところを、「じゃあ、メッシュ入れてみようか。」と聞いてくださる温かい皆様。そして自由の髪の色に、フリーシャの髪の色のメッシュを入れたら、あららちょっと不思議系。いいのか悪いのか、わかんない~。やっぱりここはプロに任せておこうっと。再び黙々とビデオを回しはじめる。

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そして髪の色と共に、コスチュームの色も様々なバリエーションが用意されていた。
ゴールド、白、シルバー、ブラック、レッド・・・堀川氏がクリックする度に色々な
表情の泉ちゃんが現れる。
「うーん」
「あ、これもいいなあ。」
「むむむ」
「あ、それもいいんですけど・・・」
「それちょっとキープしてください。」
「さっきのちょっと出してみて。」
「あ、やっぱりちょっと違うなあ。」

監督以下四人、一心にモニターを眺め、一つ一つ色が変わる度に考え込む。全員、真剣な眼差し。最終話、しかも最後の戦いの見せ所なのだから、皆が納得するようなインパクトのある「泉ちゃん」でなければならない。
「何かこう、甲冑みたいな感じもいいよね。」
「ああ、でもこれ自由っぽいなあ。」
「思いきって全部赤系にしてみてもらえる?」
オーダーに即反応し、画面に反映させる堀川氏。一瞬でコスチュームの色が切り替わり、新しい表情の泉が現れる。しかし、なかなかこれという決め手のカラーにならない。個人的には白とピンクの衣装のファンシーな泉ちゃんにちょっと惹かれたが、番組の趣旨が違いすぎるので黙ってビデオを録っていた。
次第に時間が過ぎゆき、いつしか言葉少なになる四人。今日はもしかして決まらないのか、それとも今までに出たものの中から選ぶのか、コザルがぼんやりと思い始めたその時、カチッカチッと切り替わる画面を見ながら、皆が「あっ!!」と叫んだ。

堀川氏の手が止まり、モニターにはプラチナブロンドのなびく髪、黒くつややかに光る甲冑のところどころに赤がピリッと効いたコスチュームの泉の姿がいた。
「それいいなあ!!」
「うわっ、これかっこいいなあ」
「も~い~よ、それで」
・・・こうして深夜、合体十兵衛ちゃんの色彩設計は終了した。

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13話、アイス喜多烈斎と、自由とフリーシャの両十兵衛との決戦で使われたBGMは、最後の戦いのために特別にアレンジされたものだった。アフレコはまだ中盤だった1月末頃、すでに最終話のシナリオが見えていた大地監督、長濱チーフ、たなかかずや音響監督、そして音楽の増田俊郎氏の間で音楽打合せが行われた。

「『1』での自由十兵衛の高らかなメインテーマと、『2』のフリーシャ十兵衛のクールなメインテーマが交じりあったような音楽を作ってほしい。」という要望に対して増田氏の中ではすでにビジョンが決められていた。
「(法的な部分で)全く同じメロディーは無理だけど、そのメロディーをベースにして、似たようなメロディーにしたり、差替えをしたりすることは可能です。例えば、鮎之介のテーマは『1』の鯉之介のテーマのギターを差し替えただけなんです。これによって、鯉之介と鮎之介とのリンクが出来た。十兵衛ちゃんシリーズの二大テーマはやはり戦闘シーン(メインテーマ)と鯉之介の曲ですから、今すでに出来上がっている曲をベースに変えていくのがいいと思います。」

他にも太鼓とか和太鼓を使うとか、色々な意見が飛び出しました。そして、出来上がったのがあの曲です。サウンドトラックでは『メインテーマRe-Mix Ver.』というタイトルで中盤から第1シリーズメインテーマのメロディーが形を変えて流れているのがお聞きいただけると思います。ココロをひとつにした真の二代目柳生十兵衛の勇姿をイメージしながらお楽しみくださいませ♪

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最終話のエピソードをもうひとつ☆
エンドカードでは右太衛門様が、『霧の中のハリネズミ』(ノルシュテイン氏の作品)のハリネズミの姿で出てきます。ハリネズミの毛のふさふさ感を出そうと、しきりに苦労されていた監督。その甲斐あって、とても・・・とてもナイスなエンドカードが出来上がったのでした!
ノルシュテイン氏のロシア語のご挨拶『ユーリ・ノルシュテインでした』という台詞に加えて、堀江さんのヘリの音声、そして、堀江さんの自画像。さらにヨロレイヨロレイ♪というヨーデル。シュールっす。シュールすぎるッス!徹夜でMacと格闘した末に出来た映像だそうですが、すごいインパクトでしたよ。
「でもこのCD-ROMを制作さんに渡す時に、ちょっとグッと来ましたよ。よりにもよって俺の『J2』最後の仕事はこれかぁ~って」(笑)

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さて、とうとう迎えた複線ARの最終日。バンカラカルテットは前週ラストと違った姿勢でかっちょ悪く凍りついている。嗚呼、それにかっこよかった四郎も元に戻ってしまったてるぅぅ(涙)センパイの栄光はやっぱり一瞬でヤンしたかぁっ。足元が凍り動けないの四人、アイス喜多烈斎の振り下ろす豪剣の勢いに巻き上げられ、遥かヒマラヤ杉のてっぺんまで飛ばされます。
『わあ~~~~~!!』
こうなったのは雑魚キャラ万歳なんて言った親ビンのせいですぜ、言ってねえよ、言いやしたよ!と仲間割れをするバンカラトリオに拍車をかける四郎。そんな四郎に『やかましいわ、元々お前が・・・!』と怒鳴りつける番太郎。
だが四郎は『知らんね』と涼し気に。
『コンチキショー!!』
この四郎と番太郎の言い方と間が絶妙っ。
「あんな素敵なコンチクショー言うやつ他にいないよ」とかずやさん。

余談だがこの後のシナリオでは
大猿『なんか最終回にこんなくだらない話』
小猿『カットされるに違いねえっす』
というセリフがあったのだが本番ではやはりカットされていた(笑)。

フリーシャが朝焼けの空に向かって『パーパァ~~~っ!!』と叫ぶ感動のシーン。
そんな傍らに杉の木の頂上にから降りれない四人の姿がちょっと泣けヤス。
『じゅうべえちゃ~ん、学校行こー』と自由を誘う朝のシーンを録り終え、最後の複線アフレコが終わった。
「お疲れさまです!!」
「ありがとうございました!」

バンカラトリオと四郎は、複線としてずっと別日に収録を続けてきました。
「バンカラ四郎は、本線とは絡まずに妙なことをやらかすギャグパート担当。今は雑魚キャラっぽい扱いかもしれないけれど、他のキャラクターやストーリーがどんどん重くなっていった時に、唯一ホッと出来るオアシス的な存在なんだよ。」と監督に言われたことがあり、どんな時でもその言葉を大切にしてきました。
塾に行ったり、歌ったり、着ぐるみ着たり、逮捕されたり、捕まったり色々あったけれど、楽しかった・・・。こんなに楽しく思いきり出来たのは、もちろん上田さん、ちなみさん、大津くんのお陰なのです。本当にありがとうございます。色々ご迷惑をお掛けしてすみませんでした。一緒に演じることが出来て、コザルは幸せでした。

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そして全体アフレコ終了後、本来なら予告コメントの録りがあるはずでしたが、サブタイトルが決まってなかったので延期になりました。実は、当初最終話のタイトルは『いつかの夜明けがまたきてた』となっていた。それは第一シリーズの最終話『夜が明けたら朝がきた』になぞらえたものでしたが・・・
「監督、『いつか』というのは、9話『いつか交えた剣だった』で使ってます。」
「・・・じゃあ『あの日の夜明けがまたきてた』にしよう。」
「監督、10話『あの日のワタシに戻ってた』で使ってます。」
「・・・・・」
ということで、予告コメントは保留!
でも今日で予告コメントを読み上げるのも最後なんだ・・・と感傷的になっていたので、この延長は実はかなり嬉しかったです。自分のアフレコはまだまだ終わらない、と思えたから。

数日後、最終話のタイトルが告げられました
『スペード、ハートでマルだった』
「ハートは心を現わし、スペードは槍とか武器、つまりここでは剣の象徴ということにすると、初代柳生十兵衛は、フリーシャがいずれ自分のように剣の道に走ることをどこかで予感していた。そして、その道を正すために、娘にではなく、菜ノ花自由に「心」すなわちラブリー眼帯を託した。だから初代柳生十兵衛は、剣がまるで使えない鯉之介を可愛がっていたし、剣を使わないということを究極まで突き詰めたのが無刀取りということになるのかもしれないね。
最終話でその心と剣が一つになった時に、マル(=初代柳生十兵衛の眼帯)すなわち完成形になった。剣をついに捨てられなかった初代十兵衛が、『心があればどんな時代でも生きていける。』と言った通り、フリーシャに心の大切さと在り方を教えたかったんだろうね。」

もちろんそれは喜多歩郎や、それ以外に剣の呪縛にとらわれた哀しい人々についても同じです。すごいすごい、最初からそこまで考えていらっしゃったんですかっ?
「・・・・・」
えっと・・・この答えは脚本家の名誉のためにふせておきます。まあ、でも最後にはすべてうまくマルくおさまったということでっ。

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そして、最後の予告を収録する日が来ました。そこで「最終予告は自由とフリーシャの台詞を使うから。」と監督に告げられる。ああ、少ししか読むことが出来ない、しかしありったけの思いを込めよう、とブースに入る。
『これが最後の戦いになる、自由の望む、最後に。』
『自由』
『最後は共に』
『最終回、十兵衛ちゃん2、「スペードハートでマルだった」お見逃しなく・・・・・・』
「これが最後」という想いは同じだった。心を込めて原稿を読んだ。
「OKです。お疲れさまでした~~っ!!」音響監督から最後のOKの言葉をいただく。
ふっと何かが抜けていった。ああ、これですべてのアフレコがようやく終わったんだな。
ブースから出ると、監督が「成長したな。」と声を掛けてくれた。終わりました。十兵衛ちゃん2、小猿としてもナレーターとしても非常に未熟でしたが、終わりました。
本当にありがとうございました。

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3ヶ月に渡る『J2』のアフレコ。あっという間の短い期間でありましたが、現場には非常に濃密なエネルギーが渦巻いていて、収録中にはいつも笑いが絶えませんでした。
スタッフの方々、声優陣、みんながこの作品に向かって全神経を集中させておりました。ゆるむ時はパッとリラックスしてなごむメリハリのある明るい雰囲気。
お互いを尊重し合うことにより、新しいエネルギーが常に生まれていました。
そんなスタジオに見学や収録に来るのが毎週とても楽しみでした。

素晴らしい先輩方に囲まれて、たくさん学ぶことがありました。その感謝はとても書ききれるものではありませんが、最後に、アフレコ日記ということで、共演したキャストの方々への思いを述べていこうと思います。

可憐でひょうきん者で芸達者、そしてマイク前に立つと複雑な感情の機微をみごとに表現し、ヒロインの風格を見せてくださいました堀江由衣さん。控え目で物腰丁寧で、話をするととても楽しい掘江さんは憧れの大先輩でした。

13回を通して著しく成長された中山恵里奈さん。物怖じせず、フリーシャ役に全身で体当たりしていく様子がとてもひたむきで大好きでした。

優しい笑顔でやすらぎをくださった安原麗子さん、ひとたび笑わせると止まらないあの突き抜けるような笑い声に皆なごんだものでした。自由を守り抜く痛々しいまでの御影の姿に胸打たれた人は多かったでしょう。

そして、最後にやはり自由を救い出した大きな存在、菜ノ花彩を演じた藤原啓治さん。
単独アフレコにおける臨場感たっぷりの迫力のある演技やだら~っとした人間味のある演技等、いつも勉強させていただきました。低音のきいた渋い声とフランクなお喋りがとても魅力的でした。

置鮎龍太郎さん演じる鯉之介の声を聴く時は、一同、懐かしく切なく哀しい気持ちになりました。300年間二代目を探し続けた鯉之介は、とうとう現世には戻っては来なかったけれども、その代わりに鮎之介という愛娘が再び菜ノ花親子と暮らすことになったことはとても喜ばしい。
親子の想い出は「一緒に歩いたこと」だけかもしれませんが、二人はいつの間にか同じ道を300年間、「一緒に歩いてきた」はずです。

父の命をひたすら守り抜いた鮎之介を演じた齋藤彩夏さん。ヒマワリの花のように明るく愛らしく、いるだけでその場の空気がパッと変わるムードメーカー。ひとたびマイク前に立つと、哀しく一途な小さな少年(少女?)に変身する器の大きさにこれからのご活躍がますます楽しみです。

番太郎役の上田祐司さん。何といってもバンカラトリオのリーダーにふさわしく、アフレコではぐいぐいとテンションを引っ張ってくださいました。どんなリクエストも即座に演じきる姿と、勢いのいい番太郎の掛け声をとても頼もしく思いました。バンカラトリオwith四郎JAPANは不滅です!!

右も左も分っていないコザルの相談に乗ってくださり励ましてくださった大猿の西村ちなみさん。小猿をやりとげることが出来たのは、この優しい大きな存在がいつも隣にいてくださったからこそでした。

大津尋葵さん・・・もうあなたはどうしてそんなに面白いんでしょう。一見はにかみ屋の彼が、マイクに向かう時のテンションに呆然とし圧倒されたこともしばしば。毎週、四郎の役作りのためにものすごい努力をされていたのでしょう。おかげさまで複線ARは笑いっぱなし。食われまいと必死でした(笑)

北柳生の御曹子を演じられた前田剛さん、叫び続けた果てに会得した必殺技、成功したのかどうか気になるところ?ボケもツッコミも両刀遣い、どことなく喜多歩郎に似ているスマートな方でした。

そんなぼんを温かく見守るとっつぁん、ホワイトタイガー仁佐衛門。5話で自由に斬られても出番は最後?と危惧されていた矢部雅史さん。今思うととんでもない心配、それどころか、最後の泣きどころまで持っていってしまわれました(笑)。初期はスタジオにいつも持ってきてくださったおやつのお陰で、みんなアフレコ中に頑張れました。有り難うございます(って、こんなところでお礼を言ってしまった。)

個性的なキャラクターが勢揃いしたシベリア柳生一族。クールガイかと思いきや熱いハートの持ち主・川鍋雅樹さん(ムッシュ・タカハシ)、優しい瞳が印象的な澤田博幸さん(白戸屋バッテン)、親しみやすく、なにかと笑わせてくださった下崎紘史さん(ハム土三平)、キャラもスタジオ内でもシベリア柳生のリーダー的存在だった竹本英史さん(下平辰平)、そしてシベリア柳生の紅一点(?)として可愛い声でしずくんを演じられた東野佑実さん。本当に仲が良くて、本番でも絶妙のチームワークを見せてくださいました。

転校生ラブリーズのお元気関西娘、まろを演じられた生駒治美さんは、しとやかな雰囲気を持つお姉さんのような方。進路をまっすぐに見すえ、迷いのないまろの夢はあのパワーがあれば必ず叶うでしょう。

さっちんを演じられたのは、ボーイッシュでしゃきしゃきした鈴木真仁さん。最後に小猿と一緒に『こはざるーっ』と言えたのが何よりの思い出です。ずっとうまくいくといいなあ、この二人。

この日はいらっしゃらなかったけれど、一条和矢さんのスタジオでの存在感はすさまじいものでした。ミックは何を言い出すか分からない、そしてその期待どおり何かとんでもないことをやってくださる一条さん!とても頼もしいお兄さんのような方で、たくさんのアドバイスをくださいました。

そして、13話の最後、石橋漣達先生は最高でした。『困るんだよ~菜ノ花くん~』という横柄なセリフから想像もつかない物腰柔らかな松山鷹志さん。色々と親切に教えていただき有り難うございました。

そして、竹内力氏、目黒裕祐氏、大平透氏、ユーリ・ノルシュテイン氏への尊敬と感謝はいうまでもありません。同じ作品に出演できたことは大変貴重かつ幸せな経験です。

そして、ここまで読んでくださったファンの皆様。いつも応援してださり、本当に有り難うございました。本線と複線の週2回、キャストもスタッフもみな全力で『J2』を作りあげてきました。このアフレコ日記では、なるべくその熱気と熱意を感じ取っていただけるように記録したつもりですが、それでも力不足のために伝えきれないことばかり、歯痒い限りです。
何が飛び出すか分からないワクワクした気持ち、そして、感動したこと、コザルの目で見たもの、思ったことをただただ書き連ねてきました。それは必ずしも他の方と同じとは限りませんが、少しでも共感していただければこんなに嬉しいことはありません。
また、どこかでこういう機会をいただけたら、その時はもっともっと頑張ります。それまでコザルも精進していきたいと思いヤス☆それでは、最後までお読みくださりありがとうございやした~~!!



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あとがき            
(C)大地丙太郎・マッドハウス/j2製作委員会