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小猿日記
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「アニメに色がついていた」

・・・のですよ、皆さん!!先週はノルシュテインさんの登場にすっかり度胆を抜かれてしまったコザル、ちょいと報告が後になりました。 第1話のARでは白い線画だったのですが、第2話では随所にカラーで完成された画が入っていたんです。 これがもう、本っっ当に嬉しかったんですヨ!。 というのも、ARの段階では線画で録ることは珍しくないというよりもむしろ普通のこと。 ですからわたしたちはON AIRになって初めてどんな画だったのか知ることもザラなのです。 だから初めて見るこのあまりに美しい動画に思わず「オオっ!!」と歓声を上げてしまいました。 ちょうど冒頭の自由十兵衛vs フリーシャ十兵衛の闘い。 疾てのごとく森を駆け抜ける自由十兵衛!!深い緑の樹々、風になびく黒髪からのぞくピンク色の眼帯。 殺意に満ち青く冷たく光るフリーシャの眼帯。 さまざまな色が鮮やかに目に飛び込んで来て、『十兵衛ちゃん2』の世界の彩りとイメージが生き生きと姿を現わした瞬間でした。 「うわっこんな色使いな んだ、うわっ自由って、フリーシャってこんな姿なんだ!!」なんて美しいんだろう と思いました。早く、早く完成した画面も見てみたい! この時、カラーの画を見ることが出来たことはARの現場に活気を与え、とても良い影響があったのではないかと思います。 コザルもすごく嬉しくて気合いが入りました!

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 これは相当、作画スタッフ陣の方々が頑張ってくださったおかげです! ということで、さっそくお話を伺ってみると、この第2話を担当してくださったのはアートランドという制作会社さん。 こちらのスタッフの皆様方が心から『十兵衛ちゃん2』を愛してくださり、普通だったらお手上げだと言われるような大変な作画も無理難題もとても快く引き受けてくださったそうです。 そしてご覧の通り、非常にレベルの高い作品を仕上げてくださっています。 アートランドさんには現在この2話のほか、4話、6話、8話と偶数話の制作を請け負っていただいておりますが、いずれも見ごたえのある映像ばかり。 『十兵衛ちゃん』シリーズの世界を大切にし、理解してくださっているからこそ、これだけ素晴らしいクオリティーの画が出来上がってくるのですね。 アートランドの皆様、本当にありがとうございます!これからもどうぞよろしくお願いいたします!!

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 さあ、そんな映像に心をこめて吹き込むのがこちらの仕事!第2話の複線、本日も元気にいくでヤンスよっ!今日のメンバーは鯉之介さんと彩とバンカラwith四郎の計6名!おおっ今日はパパもいる!
 まずはじめに置鮎龍太郎さんの鯉之介さんの台詞を録りました。 「さらばじゃ」「さらばじゃ鮎之介」という一言。 その声を聞くだけで涙がこぼれそうになる鯉之介さんのシーンですが、監督が指示したのは何と「あっさり目にお願いします」ということでした。 こんな懐かしいシーンなのに「あっさり」とは?何と奥の深い難しい一言。 テストで置鮎さんが演じた台詞が丁度良い雰囲気でしたので即、本番になったのですが、その後が情感がこもり過ぎた→軽すぎた→もう一度、という感じで幾度か録り直しがありました。 何気ない演技の難しさと、気持ちの切り替えに置鮎さんが苦労されているのが横で見ていて伝わって来ました。息を詰めて見ていました。 置鮎さんほどのベテランの方でさえ、このたった一言に苦労されている。 そのたったの一言が一体どんな意味を持つのか、ここではまだ多くを語ることは出来ません。 しかし、回を重ねることに徐々に分ってくることでしょう。 なぜこの折角のシーンで「あっさり」という演技が必要だったのかということも。 もしも機会がありましたらもう一度このことについて触れてみたいと思います。

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 置鮎さんのARが終わり、いよいよバンカラwith四郎出勤! さあ、今日もまたテンションを切り替えてくださいよっ!! 最初のパートはCMでヤンス!
「ぷはあ~よいお酒はよいお酒っ」実写だーっいきなり実写のはめ込み画像だぁ! このCMに出ている「柳家小さん風」な方、実は大地監督のご友人である漫画家の田村信さん。 『2』に出演が決定された後は、何度も何度もこのセリフを練習されたそうです。 ありがとうございます!う~ん、さっすがいい顔で演技してらっしゃいますネ。
三本松酒造ナイスキャスティング!・・・で、練習と称してやはり呑んでいらっしゃったんでしょうかタムタム先生?
 ところで、後日このCMに音楽をつける「ダビング作業」の時、当日になっても曲がまだ出来上がっていなかった(というよりも忘れられていたらしいゾ)。 で、急遽「じゃあ、今作っちゃおう。」という話になったそう。 たなかかずやさんが懐からサッとウクレレを取り出し、大地監督が「お酒つくーって300年♪と」メロディーを指示。 その場でチューニング後、すかさず作曲、演奏。 「おっいいねいいね?そんな感じ。」じゃあ、「歌っちゃおっかぁ?」と大地監督、かずやさん、チーフディレクターの長濱さんが三人で「お酒つくーって300年♪三本松は良いお酒~~~」とコーラス。 「あ、ここハモろう。」ハモりも入る!そしてまたたく間に出来上がったのが、あの 何とも味のあるCMソング。 三重唱がいい味醸しだしてますよ~。 三本松酒造なんて豪華 なんだ!そしてどーしてそんなことがすぐに出来ちゃうんですか!? 「俺たちは何でも出来ちゃうんだよ?」へへーい、おそれいったでヤンスーっ!! いやもう油断してい ると色んなことが起こるから、リポーター気が抜けねえでヤンスよ。 コザル、全細胞 を『十兵衛ちゃん2』のためにフル活用でヤンスよ!!

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 バンカラトリオの後には大津くんの四郎&ハジメの一人二役がテンポ良く演じられます。
今日もこの兄弟は絶好調!四郎の「お前、菜ノ花くんが好きだったよな」という問いに「ヤア(イエース)!」と答えるハジメ(決して「いや」と言ってるわけではない)さすがアメリカンスタイル! しかしつくづく変な兄弟。母ちゃんはそんな風に育てた覚えはないんだけどねぇ・・・
 そしてバンカラトリオ二度目の登場。 Newバンカラトリオのテーマはちょっとカッコイイぜ。 なぜって?モチロンそれは俺たちが塾に行ってグレードアップしたからでヤンスよ! さらに塾のおかげで俺らは普通は見えないものまで見ることが出来るんでヤンス。 例えばちょうど三人が縦に並んで歩いているシーンにご注目ください。 一見、普通に見えるシーンが・・・・・さあ、みなさんには聴こえてきましたか? どこからともなく響く下駄の音。 パカッパカッパカッパカッ・・・オイラたちはもちろん、大将も下駄、履いてません。 じゃ、何?このパカッパカッっていう足音は。ひゃあっ妖怪べとべとさん!?
ここには実はとある秘密が隠されているんでヤンス! 画面左隅を目をこらして見ていただくと、緑色の木々が何となくチカチカしていませんか。 な、何とセルのデジタル彩色が主になった現在においては滅多に出ない「色パカ」(彩色ミス)が起こってしまったんでヤンス!恐ろしいっ! しかし、そんな事実より恐ろしかったのが、色パカを修正する(難しくない)と思いきや、珍しいので保存し、さらに動きに合わせて効果音をつけてしまったという『十兵衛ちゃん 2』スタッフの底力!見てください、色パカに合わせてパカパカ音がしてますからっ!! あ、もちろん大将は気づいてないでヤンスよ。塾に行ってねェからね。

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 そんな遊び心満載のスタッフ陣に輪をかけてテンションが高いのはこの方!『2』初登場です!複線チームのとっておき!!彩パパを演じる藤原啓治さーーーんっ!!
藤原さんは何かもう佇まいがそのまんま彩という感じで、とてもカッコイイです。
今回は自由に「ほんわか恋愛小説」を頼まれてはてさてどうなることやら。藤原さん、本日は1話と2話を一気にARします。
 彩パパのいい感じの気の抜けっぷりや面倒くさそうな返事やつぶやきを聞くと、ああ シリーズが帰ってきたんだなあという気になりますネ。苦しみの末一行も書けない彩の元にかかってくる一本の電話。
 前作では妻の死に際に会えず、愛娘自由の心を閉ざしてしまう原因となったゴーストライター稼業。その依頼主である石橋連達からの電話。引き受けてしまった時、てっきり二度と仕事をしないと断るつもりで出かけていった彩が連達のかき口説きに負けたと思いました。しかし、実はそうではなく彩はこのとき、石橋連達に代筆を依頼されて「これで逃げる口実が出来た」とばかりに浮かれていたのです。そ、そうだったのかあ~。というわけでうきうきと「ゴーストライターの歌」を熱唱する藤原さん。
「ゴーストっ!ゴーストっ!!ゴーゴーゴーゴーゴーストッッ♪!!」「あ、あの~藤原さん。」「はい?」「そんなに気合入れて歌わなくっていいですよ。もっと力抜いて」「あ、力抜いていいんですか。」「はい。」「そっか、書きながらだもんな。歌うことに一生懸命なりすぎちゃった。ははは。」ということで2回目。「ごーすとぉ~、ぁご~すとぉ~ん、ぁごぉごぉごぉごぉご~すと~ん」アハハハっ見事に力抜けてますってば(笑) 調整室でも大爆笑。「はいOKです!」と声が掛かった後、ボソッと「なーんで演歌っ ぽくなっちゃうんだろぉなあ」とつぶやいていたパパでした。
うーんキューティクルぅっ!
 とにかくベテランの藤原さんは力のコントロールがとても上手。「み、御影さん」という台詞、「もっととろける感じで」と言われたら「み、みかげひゃん」というようにぐしゃっと崩される。いつも肩に力が入り過ぎてしまうコザルも参考にさせていただきたいです。
藤原さん、彩パパのパート、2話分もソツなく終了!

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 最後に、第2話の予告ナレーションを録らせていただきました。『1』のカッコ良い ナレーションにめちゃくちゃ憧れていたコザル。その憧れてやまなかったナレーショ ンが出来るなんて!本当に夢じゃないでヤンショうかっ!?たった15秒の中で、来週も是非観てくださるようにとファンの方々に送るメッセージ。しかも、波乱を含んだ 展開を期待させる調子で語らなければならないのです。今回、要求されていることは「時代劇」のナレーションのように朗々と。淡々としているけれども愛嬌のある不思議な語り口です。ナレーションは「予告」と書かれているほか何も書いていないグリーンの画面を見ながらカウントに合わせてスタートします。緊張しました。「突如 あらわれたる白装束の剣士は誰?自由も二代目この白も?謎が渦巻く新シリーズに御影の登場、彩、戸惑いまくり・・・」このリズミカルな予告コメントは毎回大地監督が考えます。来週起こるドラマを15秒に集約するのですから、並大抵ではないと思うんですが・・・案外さらっと考えられてるんですよねェ。
いや、違うかもしれないんですけれどそんな印象が。ともかく毎回々々いただく絶妙な節回しのコメントをとても楽しみにしています。で、参考に渡されたのが某時代劇コメディーのナレーション音声。これ・・・予告っていうか 来週の内容全部言ってヤスぜ。しかも主演は近衛十四郎氏ですYO!
 今回は『1』とも違う雰囲気のナレーションということで、コザルは張り切っております。元気に頑張るでヤンス~!どうぞこれからも『十兵衛ちゃん2』を応援してくださいね!
 それでは皆様、本日も最後までお読みくださってどうもありがとうございました!
「何が起こるか誰にも分からぬ、まばたきする間もいと惜しく。ギャグじゃないのかこの舞台裏、貴方に届けよこの熱気!次回『十兵衛ちゃん2』「コザルのAR日記#3」ご期待ください!!」

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あとがき            
(C)大地丙太郎・マッドハウス/j2製作委員会