KING AMUSEMENT CREATIVE | SONIC BLADE

小猿日記
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「御影のスカート細かった」

 その日もコザルは1時間遅れてスタジオに到着した。オイ・・・先週懲りたんじゃなかったのか。うああ違うんですー用事があったんですー信じてくだせー!(ホントす)
 スタジオはすでにすごい熱気!すでにAパートのテストが終了したところで、いつも通り音響監督が演技指導に入っていた。わあシベリア柳生衆のお歴々!えっ何?今日は「寝息」だけなんですか。あ、もう終わったんですか。お疲れさまです!
 早速本番スタート!「チャフラスカヤはイカしたおかた~くねくね軟体動物~」とロシア語で唄いながらフリーシャが入ってくる。うーん今日も可愛いなあフリーシャ。
「柳生フリーシャです。今夜から御厄介になります。私を娘だと思って可愛がって下さいね。」「パパさんっ、よろしくですっ」と日に日に上達する恵里奈ちゃんのロシア語。『十兵衛ちゃん』のロシア語を指導される児島先生は何とあのt.A.T.uの通訳さんでもあるのだ。何のなんのフリーシャちゃんも負けず劣らずお騒がせっ娘ですよ~。ねっパパさん!
 そんなフリーシャを冷静に見つめる御影。「一心同体少女隊♪」の後に呟く「古っ」。何を仰います御影さん!少女隊はFOREVERですよ!!って麗子さんメンバーでヤンしたよ~っ

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 そんなにぎやかな雰囲気の菜ノ花家を急襲する喜多歩郎!せっかく楽しい夜を過ごそうとしていた自由は、またもや訳の分からないことに巻き込まれて超不機嫌!!
ここぞとばかり喜多に説教します。「あのねえ、怒りますよ。私は柳生十兵衛なんかじゃないの」「パパが愛情込めて呼ぶ時に「じゆうべえ」って呼ぶの!「じゆうべえ」が訛って「じゅうべえ」ってなったの」。このシーンOKが出た後に堀江由衣さん、少々慌て気味に「あの。すみませーん」と調整室に声を掛けます。「はいはい?」「ここの「じゆうべえ」ってセリフ間違えて全部同じに「じゅうべえ」って言っちゃったんですけど」「ああ、それね、面白いからOK!!」「ええっ」「全部同じじゃないかよっ!って(笑)。堀江由衣ならアリっ」「あ、アリですかあ~?」狐につままれ顔の堀江さん。そんな天然な自由がみんな大好き。ARは生き物だから、このように状況によってどんどん変わっていくのも一つの醍醐味なのでヤンス。柳生新陰流の究極奥義「無刀取り」であっぱれ喜多歩郎を追い返した自由。「さあーって寝ますかア」と寝室に入ると「ダバイミールイ(Come on BABY!)」とグラビア風プチエロポーズのフリーシャ。激しくぶれる自由の隣で小刻みに震える右太衛門様っ!コラコラッ。
 ひとつのベッドで寝る二人。明るく振舞っていても孤独なフリーシャの心に気づき、包み込む自由。戸惑いながらも自由の優しさを受け入れるフリーシャ。そんな心地よさをお互い感じながら、二人はとろけるように眠りに落ちていきます。

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 子供たちが眠った後は、オ・ト・ナ・の時・間!「ゴーストライターの歌」をノリノリで熱唱する彩に紅茶を運んできた御影さん。火のつくハートに勢いを得たパパ、ナイスアイデア出てくるか?「菜ノ花彩的ほんわか恋愛劇場(無理矢理編)」のスタートでヤンス!
「雨の中、濡れた子トラを抱えて走ってくる銀髪の少年・・・」うわっ、何だこの人形!首が今にももげそうだよお。「それを見つけて雨宿りをしていた少女が声を掛ける・・・」ぎゃっ、こっちも輪をかけて怖い!何ですかあ、あのグラグラした人形は。
映像を見ながらそこにいたみんながひいた「こわすぎる」。聞けばあのお人形は制作スタッフが心をこめてひとつひとつ大切に作ったもの。す、スミマセンでした(でも怖いんだよう)。そんな彩パパの脳内人形劇をしのぐ御影さんのすごいボケっぷりが炸裂。「なんでその銀八さんはトラックを運転していたんですか?」うーん、パパやっぱり考え直した方がいいかもなあ、色々と。

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 Aパートが終了し、休憩時間。 その間はめいめいが飲み物を飲んだりお話したり。 お菓子をつまみながらののんびりタイム。 さてと、と立ち上がったコザルに彩夏ちゃん一言「わ~~スカート短いっ!いつも短いですよね。」ひいっ彩夏ちゃんみたいな制服世代から見たらわたしのミニスカなんて! 嗚呼ごめんなさいゴメンナサイ。 謝り続けるコザルに横から麗子さんが、でもまだ大丈夫よ~と話題に参加。 女性声優陣一同スカート談義に花が咲く。 「わたしもね、普段はジーンズしか履かないんだけど今日はスカート。」と麗子さん。 うんうん、このシックな黒のロングスカートいいですね。 くるぶしまで届く上品なデザイン、わたしはチビで似合わないからうらやましいな。 「これね、15歳の時からはいてるの。」‥‥‥‥は? 「ほら、ここ自分でね、布を足してロングにしたの。 元はもうちょっと短かったの。」あ、本当だァ、裾の切り替えがおシャレ 。器用ですねえ、麗子さん!・・・・・って違~~っ!! 今なんとおっしゃいました!?ってことはこのスカート、麗子さんのデビュー時からのですか、すっごーい、物持ちいいなあ見習わなくちゃ‥‥‥じゃなくてっ、麗子さんのウエストは15歳のまんまでしたかーーーーッ!驚愕するみんな。 コザルもあんぐり。に、人間離れしてるでヤンス。 さすが忍者に違いねェす。参りやした!
 ちなみに堀江さんはいつもスカート(チェック多し。)にブーツ。 ふわっとしたAラインがよくお似合いです。 制服っぽいコーディネートは自由のイメージにぴったり!
彩夏ちゃんは大体パンツルックに丸い厚底ブーツの可愛い少年スタイル。 ボーイッシュな恵里奈ちゃんもパンツルックが多いですね。 ちょっとパンクっぽいデザインが好きなんだよね、エリナちゃん。 今日はいないけど、ちなみさんはスリムな身体を黒い革のコートで包んでる。 ロシアっぽいデザインでトゥルーシャ・コートと勝手に命名。 もうみなさんキュートキュートキューティクルぅ!

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 さて湧きに湧いた休憩時間が終わり、Bパートの開始です。朝の食卓シーン、自由が家族に憧れるはしゃぐ気持ちがちょっと切ない。そうだよね、ずっとパパと二人きりだったもんね。
 ウキウキ気分で学校を過ごし、バンカラトリオや四郎と愉快に下校する自由とフリーシャ。しかしそこに再び喜多歩郎が襲い掛かります。いい加減うんざりする自由。しかし、危機に際して再び、鮎之介が飛び込みラブリー眼帯を装着してしまいます。
「やだっ!」と嫌悪をあらわにする自由、だが拒絶も虚しく十兵衛に変身してゆくその身。
 挑まれた戦いには勝負をつけなければならない。あくまで受け身に徹する自由。喜多と刀を交えた瞬間、飛び込んで来た一陣の刃!白く冷たく輝きを放つフリーシャ十兵衛の登場です。刀が三つ巴に合わさるこのシーン、ゾクゾクします!
 フリーシャの狙いは自由十兵衛のラブリー眼帯ただ一つ!もちろん喜多歩郎など眼中になく、ひたすら自由に襲い掛かります。フリーシャの勢いに気押され次第に疲労していく自由。元々この謎の剣士と戦う意味すらわからないので、必死で攻撃をかわすのみ。フリーシャは眼帯を取り戻すことにすべて賭しているので、勝負にかける気合いが違います。そのゆくえは必定。腕がきかなくなる自由、それでも無理矢理腕を動かそうとするとミシミシという音が入ります。

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 「もうヤダ、私は菜ノ花自由、柳生十兵衛じゃないっ!!」フリーシャと戦うと同時に意識下では十兵衛と戦う自由。「もう柳生十兵衛になるのはいやだ!」堀江さんの絞り出すような声が強い憤りと嘆きを叩きつけます。そんな自由とは対照的に嬉々として戦いに臨むフリーシャ。怖いものなどないフリーシャの余裕と昂りを恵里奈ちゃんがあざやかに演じます。ひたすら相手にされなくなる喜多歩郎、何とか戦いに食い込もうとして弾き返されつづけます。「三百年かけてその程度の腕かっ」と喜多をあざ笑うフリーシャ。まるで子供を相手にするように喜多を放り出し、ザッと自由の前に立ちはだかります。憎しみに満ちた目で見下ろすフリーシャ。「にせ者、剣を構えろ。」第1話のARでは苦労していた怨みを込める演技、恵里奈ちゃんはフリーシャとして確実にその力をつけてきています。
次の「我が手に戻そうぞ」は語尾の収め方が難しいセリフ。が数回のテイクでこれもOK。
 堀江さんが自由十兵衛の息の芝居を入れていきます。動かない腕をひきずり「はっはっはあっはあっ」と苦しそうな呼吸。これだけ苦戦する相手は、歴戦の中でもそういなかった。何故わたしが、眼帯なんか要らない、戦いたくなんかない!そんな葛藤をする間も与えないフリーシャの猛追。ついに自由は意識下で十兵衛をねじ伏せ、ラブリー眼帯を顔からはぎ取ります。「いらない」と投げられる眼帯。あぜんとするフリーシャ。拒絶され愕然とする鮎之介。
 「はい、本線以上です。おつかれさまでしたー。」声が掛かります。おおっ今日もすごい白熱したなあ。この話どうなるんだ・・・。

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 その時、ドアがギギーッと開き、「どーもどーも」と言いながら一人の男性が入って来た。あれェ、どうしたんでヤンスか?えっ?これからアフレコ・・・うわっ、すごーい、されるんですか?
 そう、『十兵衛ちゃん』ARは普通には終わらない。『J2』名物「魅惑のゲストの小部屋」に本日もまたひとり。ご紹介するのは『2』のチーフディレクター、長濱博史氏!
長濱博史○○歳、『J2』の演出、絵コンテその他を手掛け、八面六膚の大活躍。優しい微笑みの中にキリリと光るシャープな感性。そんな彼が演じるは、まろとさっちんの家庭教師「じいさん先生」だあ。いつもは調整室からブースを見守る立場のチーフ。一体どんな演技を魅せてくださるのか、コザルもうわっくわく♪
 声優陣が見つめる中に単身乗り込んできたチーフはさすがにチーフ!余裕の笑みを浮かべ・・・あれえ・・・長濱さーん、ちょっとこわばってますよお。「えーっと、キャラの口が動いている時に喋ればいいんですよね。」おそるおそる長濱氏。き、基本の確認しとる~~!「そんなコト声優さんの前で言わんでください」とすかさず突っ込む音響監督(笑)。
 テスト開始。「まえなすえっきすぶんのいつ、わるこつのじゃーまえなす・・・」
数式を説明するじいさん先生。「このじゅーはどこからきとるかわかりますかー」うわっ巧いし面白い!吹き出しそうになるのを堪えるのに必死な声優陣。「わっかるかな~わっかんねだろうなあ。」とアドリブを入れるチーフ。「うんとね、この先生は真面目なキャラにしたいんで。」と監督。そりゃ、まろとさっちんは真剣に受験に励んでますからねェ。で最終的にアドリブ部分は悪戦苦闘の末「このじゃーはとなりから借りてくる、となりと言ってもこの家のとなりじゃありませんよ。」に落ち着く。落ち着いてないか。
 このじいさん先生の口調は金沢にあるとある酒造の御主人のモノマネ。三本松酒造のモデルとなった酒造だそうです。こんなに味のあるご主人、是非お会いしてみたいです。「次、いきまひょ。」とじいさんしめくくり、OKが出ます。「ふーっ緊張したぁ。」と額の汗をふく長濱さん。声優がみんな見ている中ですからそりゃ緊張もしますよネ。お疲れさまでした!先生、ところであの数式解けないっス。

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 やあ、今日も楽しかったなァ。満足顔で帰り支度しているコザル、ふとブースの左壁に大穴があいていることに気づく。あれ、この壁の穴、なんですかあ~?訝しがるコザルに堀江さんが答える。「あ、それ大地さんが先週こわしたの。」か、かかっか監督ぅ何やってるでヤンスか~?聞けば、先週2話冒頭の自由対フリーシャの闘いの演技指導をしていたところ、「こうドーンと木にぶつかる時にイメージで。」と言い「こうドーンと」壁にあたってみた瞬間、壁にミシッと亀裂が入り、こんな大穴が開いてしまったというわけ。「うおっ!」と驚くスタッフ、しかしすかさず「えー壁に穴を開けるくらいの気合いでお願いします。」と監督。身体を張ったないす演技指導!!えーん、痛かったでしょう。ごめんね壁っ!
 先週見逃したのはノルシュテインさんだけじゃなかった。だから油断できないんでヤンスよこの現場は、チッ。
てなわけでスタッフ全員身体張って作ってます。『十兵衛ちゃん2』、どうぞこれからもご覧くださいネ。本日も最後までお読みくださって誠にありがとうございました!

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あとがき            
(C)大地丙太郎・マッドハウス/j2製作委員会